病気の解説
アルコール性肝障害
受診の目安
アルコール性肝障害では、初期にはエネルギーの減少や食欲不振、体重減少、吐き気、腹痛、皮膚の赤いクモのような血管が見えることがあります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、消化器内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
アルコール性肝障害は、長年の強い飲酒の後に起こる肝臓の病気です。時とともに肝臓は瘢痕を作り、肝硬変へと進行することがあります。すべての長期間の飲酒者に起こるわけではなく、飲酒の期間や量が多いほどリスクが高まります。発症には酔っ払う必要はないとされ、40〜50代の人に比較的多く見られます。男性が多い傾向がありますが、女性でも少ない飲酒量で発症することがあります。遺伝的要素が関与することもあります。
主な症状
症状が現れないこともあります。初期にはエネルギーの減少や食欲不振、体重減少、吐き気、腹痛、皮膚の赤いクモのような血管が見えることがあります。肝機能が悪化すると、脚のむくみや腹水、黄疸、手のひらの紅潮、性機能の変化、易出血、混乱・思考の問題、便の色が薄い、消化管出血などがみられることがあります。
治療
治療
治療ではアルコールをやめることが基本です。塩分を控えた食事を心がけ、予防接種(インフルエンザ、肝炎など)を受けることが奨励されます。薬物療法として利尿薬やビタミンK、感染症に対する抗生物質などが用いられることがあります。内視鏡治療で食道静脈瘤を治療したり、腹腔穿刺で腹水を取り除いたり、肝臓の血流を改善するTIPSなどの治療が検討されることがあります。末期の場合は肝移植が必要になることがあります。移植は完全に6か月間アルコールを避けた人にのみ考慮されます。
経過と生活
合併症
合併症としては出血傾向、腹水とその感染、食道・胃・腸の静脈瘤の出血、門脈高血圧、腎機能の悪化、肝臓がん、肝性脳症などが挙げられます。
予防
医師と相談して安全なアルコール量を知り、アルコールを控えることが推奨されます。アルコール性肝疾患がある場合はアルコールを一切飲まないほうがよいとされます。
経過・予後
重度の損傷があると肝臓は自然に治癒したり機能を戻したりすることは難しく、過度の飲酒を続けると寿命に影響が出る可能性があります。肝硬変は病状を悪化させ、合併症を引き起こすことがあります。
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出典
参考: MedlinePlus: Alcoholic liver disease(英語の信頼できる医療情報源を、意味を変えない検証済みの翻訳で再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。