病気の解説
プレジオモナス・シゲロイデス感染症
緊急性の高い症状
水分がとれない・尿がほとんど出ない・ぐったりする・意識がもうろうとするなど強い脱水のサインがあるときは、速やかに受診または救急(119)を要請してください。
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
プレジオモナス・シゲロイデス感染症では、下痢・腹痛・発熱などの胃腸炎の症状がみられます。症状が続く・ひどい下痢や脱水が心配なときは、消化器内科や内科を受診してください。
基本
概要
プレジオモナス・シゲロイデス感染症は、淡水域に常在する菌が原因となる腸の病気です。主な症状は下痔と腹痛で、下痔が中心です。潜伏期間はおおむね10~20数時間とされ、下痔は水様~軟便で1日に数回程度みられます。発熱はほとんどなく、発症から2~3日で回復することが多いとされています。軽症では特別な治療を要さないこともあります。感染は水や魚介類などの汚染・二次汚染を通じて起こることがあるため、水の衛生管理や生水の摂取を避けることが重要とされています。
主な症状
主な症状は下痢と腹痛です。腹痛は比較的軽度なことが多く、発熱はほとんどみられません。潜伏時間はおおむね10~20数時間で、下痢は1日数回、便は水様性であることが多いです。散発例では赤痢様やコレラ様の症状がみられることもありますが、多くは下痢のみの軽症です。
原因
本菌は淡水域の常在菌で、河川や湖沼、そこに生息する魚介類などに分布します。渡航者由来の分離例が多く、海外旅行者の下痢症と関連して検出されることがあります。
病態
本菌はグラム陰性の菌で、鞭毛を持つことがあります。莢膜は明らかではないものの、莢膜様物質がある株もあります。O抗原・H抗原の多様性があり、一部は赤痢菌と共通の抗原を持つことがあります。病原性については確定的な結論は出ていませんが、下痢患者での出現頻度が高いことから関連が指摘されています。
リスク因子
渡航者下痢症として検出される場合があり、開発途上国の地域では検出が多いとされています。水の衛生状態が悪い環境や魚介類の取り扱いが関係すると理解されています。
検査と診断
検査
診断には糞便からの菌の分離培養が必要です。分離にはSS培地やDHL寒天培地が用いられ、赤痢菌と似た集落を作ることがあります。オキシダーゼ・リジン脱炭酸・運動性の検査で赤痢菌との鑑別が可能です。血清型は国立感染症研究所で実施できます。
診断
軽度の急性胃腸炎として現れることが多く、確定診断には糞便からの菌の分離が必要です。赤痢菌の診断用抗血清と混同することがあるため、鑑別検査が行われます。
鑑別
赤痢菌との鑑別にはオキシダーゼ、リジン脱炭酸、運動性の検査を行います。
治療
治療
軽症例は特別な治療をしなくても自然に治癒することが多いです。重症となる新生児や基礎疾患のある人、他の菌との混合感染がある場合には抗菌薬が検討されることがあります。
使われる薬
本菌は多くの抗菌薬に感受性があるとされていますが、特にニューキノロン系やセファロスポリン系、ナリジク酸などが挙げられています。一部の薬は禁忌・耐性株があるため、使用は注意が必要です。
経過と生活
合併症
軽症では自然に治癒することが多いですが、新生児や基礎疾患のある人、他の菌と混ざった感染のケースでは重症になることもあり得ます。脱水やアシドーシスになる場合もあると記されています。
予防
予防は一般的な細菌性食中毒の予防法と同様で、水の衛生管理が特に重要です。汚染が考えられる水や魚介類を用いた二次汚染を防ぎ、生水の摂取を避けるなどの対策が指摘されています。
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出典
参考: JIHS(旧NIID)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。