病気の解説

ラトケ嚢胞

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受診の目安

ラトケ嚢胞では、無症状のことが多い一方、症候化した場合には視力や視野障害、ホルモン異常、頭痛などの症状が現れます。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、内分泌・代謝内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。

基本

概要

ラトケ嚢胞は、胎生期のラトケ嚢に由来する組織が残ってできる嚢胞性の病変です。多くは前葉と後葉の間の鞍上部で見つかり、視神経や視交叉、視床下部などを圧迫することがあります。無症候で診断されることも増えていますが、嚢胞が大きくなると視力や視野、ホルモンの異常を生じることがあります。発生頻度は剖検で数%〜20%程度と報告され、診断の普及により偶然見つかるケースが多くなっています。性別では女性にやや多く、成人に多いとされます。原因は嚢胞の形成過程に関係しますが根本的な理由は分かっていません。遺伝するという確かな報告はなく、一般的には遺伝しないと理解されています。

主な症状

無症状のことが多い一方、症候化した場合には視力や視野障害、ホルモン異常、頭痛などの症状が現れます。嚢胞が視神経や視交叉を圧迫すると視力・視野障害を来すことがあります。ホルモン異常としては、下垂体前葉ホルモン分泌不全や高プロラクチン血症、尿崩症などが見られることがあります。症状は嚢胞の大きさや部位により異なり、進行すると多系統のホルモン分泌不全を来すことがあります。視野障害の典型としては外側半視野の欠損が挙げられ、初期は上方から始まり進行すると下方も見えにくくなることがあります。

検査と診断

診断

診断は主に MRI によって行われます。視機能障害が疑われる場合には眼科で視力・視野検査を行います。下垂体ホルモンの血液検査も行われ、他の病変と区別するために画像診断を総合して判断します。

治療

治療

無症状でホルモン異常がない場合は経過観察が選択されることがあります。視交叉に接している・圧迫している場合には視機能障害の有無や嚢胞の大きさ・増大傾向を考慮して手術または経過観察を決定します。自覚症状がなくても視野障害が見つかる場合には手術が検討されます。下垂体機能低下がある場合はホルモン補充療法が重要です。明らかな視力障害がある場合には手術が行われることがあります。手術は主に経蝶形骨洞手術で嚢胞を開放し内容液を排出・洗浄します。手術後は嚢胞の再出現や新たな下垂体機能障害が生じることもあり、術後もMRIとホルモン検査で経過観察が必要です。

経過と生活

経過・予後

治療適応がない場合にはMRIで定期的に経過観察します。嚢胞は自然に縮小することもありますが再増大することもあるため、縮小後もホルモン値を含む経過観察が必要です。治療を選択した場合でも、症状の改善が見られる一方で手術後も機能低下が残ることや新たに生じることがあります。画像上再び大きくなっても、症状がなければ直ちに再手術が必要とは限りません。

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出典

参考: ラトケ嚢胞|一般の皆様へ|日本内分泌学会(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。