病気の解説
尿素サイクル異常症
受診の目安
尿素サイクル異常症では、軽度の異常でも、嘔吐のくり返しや気分の変動、倦怠感、行動の変化などが長く続くことがあります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、内分泌・代謝内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
尿素サイクル異常症は、体の中で有害なアンモニアを無害な尿素に変える働き(尿素サイクル)に先天的な異常があり、そのいずれかの酵素が正常に働かなくなる病気の総称です。アンモニアが体にたまると、さまざまな症状を引き起こし、場合によっては命に関わることがあります。日本では頻度の目安として8,000~44,000人に1人とされ、難病に指定されています。含まれる病型には、N-アセチルグルタミン酸合成酵素欠損症などがあります。
主な症状
生まれてすぐにアンモニアがたまり、哺乳を拒む・眠りが深くなるといった症状が出ることがあります。重い場合は昏睡や死亡につながることもあります。軽度の異常でも、嘔吐のくり返しや気分の変動、倦怠感、行動の変化などが長く続くことがあります。成人で診断が遅れると、高たんぱく質の食事で急性の高アンモニア血症を起こすことがあります。女性では出産後に症状が顕著になることが知られています。アルギニノコハク酸尿症では髪の毛のねじれ、アルギニン血症では両側の麻痺といった特徴的な症状がみられることもあります。
検査と診断
診断
診断には血液検査でのアンモニア濃度の測定が必要ですが、肝臓の病気でもアンモニアが高くなることがあるため、血中・尿中のアミノ酸分析や尿有機酸分析、必要に応じて遺伝子検査が行われます。臨床症状・家族歴・長く続く高アンモニア血症、アニオンギャップと血糖値の正常性などを総合的に判断して、特殊な検査が進められることが一般的です。
治療
治療
基本的には薬物療法と食事療法で血中のアンモニア濃度を下げることを目指します。症状がない場合はタンパク質の制限とアルギニン・シトルリンの補充を行います。高アンモニア血症で昏睡などがある場合は、フェニル酢酸と安息香酸の投与、糖質や脂質の補給、インスリンの投与などが行われます。これらでも改善しない場合は血液透析を検討します。脳浮腫が疑われる場合は脳圧を下げる薬物療法を行うことがあります。重症で治療が難しい場合には肝臓移植が検討されることがあります。
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出典
参考: 尿素サイクル異常症について | メディカルノート(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。