病気の解説
リドル症候群
別名:Liddle症候群、Liddle syndrome
受診の目安
リドル症候群では、若年で高血圧が現れることが多く、頭痛や吐き気などを伴うことがあります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、腎臓内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
リドル症候群は、腎臓の集合管にある上皮ナトリウムチャネル(ENaC)の機能が過剰になることで起こる稀な遺伝性疾患です。アルドステロンの過剰とは関係なくナトリウムが体に再吸収され、血圧が上がりやすくなります。低カリウム血症と代謝性アルカローシスが特徴で、血漿レニンと血漿アルドステロンはともに低値になります。確定診断には遺伝子検査が必要です。治療にはアミロライドやトリアムテレンなどの薬物と、塩分制限を含む血圧コントロールが挙げられます。
主な症状
若年で高血圧が現れることが多く、頭痛や吐き気などを伴うことがあります。低カリウム血症により手のしびれや四肢の麻痺、筋力低下、多飲多尿といった症状が出ることもあります。ただし低カリウム血症の程度は人により異なり、必ずしも強く出るとは限りません。
原因
集合管の上皮ナトリウムチャネル(ENaC)が増えることが原因で、ナトリウムが血中へ再吸収されます。これにより体内の水分量が増え、レニン・アルドステロン系が抑制されます。ENaCはα、β、γのサブユニットをコードする遺伝子SCNN1A、SCNN1B、SCNN1Gの変異が関与します。遺伝性疾患ですが孤発例も報告されています。
病態
ENaCの過剰活性化によりナトリウム再吸収が増え、体内の水分量が増加します。これが高血圧につながり、低カリウム血症が生じます。鉱質コルチコイド系は低値のままのことが多く、原発性アルドステロン症との鑑別が重要です。
リスク因子
若年で発症するケースが多く、30歳未満で高血圧を発症した人の一部にリドル症候群の病因遺伝子が見つかると報告されています。家族歴のある早期発症の高血圧患者では家族へのスクリーニングも考慮されます。孤発性の報告もあります。
検査と診断
検査
血液検査や血液ガス検査で低カリウム血症と代謝性アルカローシスがみられることが多いです。血漿レニン活性と血漿アルドステロン濃度はともに低値で、尿中アルドステロン排泄量も低値です。確定診断には遺伝子検査が必要とされます。
治療
治療
治療はENaCの過剰活性化を抑えることを目的とします。アミロライドやトリアムテレンなどのカリウム保持性利尿薬はENaCを直接阻害し、ナトリウムの再吸収を抑制します。スピロノラクトンは有効でないことも多いとされ、食塩制限も高血圧コントロールに重要です。場合によってはβ遮断薬や血管拡張薬など他の薬を併用します。血圧のコントロールが難しい場合は腎機能への影響に注意します。
経過と生活
経過・予後
血圧のコントロールが適切であれば予後は良好とされていますが、コントロールが不良な場合には腎硬化症へ進行し腎不全となる可能性があります。
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出典
参考: 「リドル症候群」を発症した人に起こる症状をご存じですか?【医師監修】 | メディカルドック(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。