病気の解説
原発性アメーバ性髄膜脳炎
すぐに医療機関へ
- 川・湖・池・温泉などの温かい淡水で泳いだり潜ったりした後や、水道水で鼻うがいをした後に、頭痛・発熱・吐き気・嘔吐が出てきたとき(CDC)
- 首が硬くなる、ぼんやりする、ふらつく、幻覚が見えるなどの変化があるとき(CDC)
病気の進み方がとても速いため、症状があればすぐに医療機関に連絡することが勧められています(CDC)。
出典:CDC
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
- 淡水に入ってから1〜2週間以内に、頭痛や発熱、においや味の感じ方の変化が出たとき(MSDマニュアル家庭版)(CDC)
- 淡水に入ったあとにこれらの症状が出たら、すぐに医療機関に連絡してください(CDC)。夜間や休日でも、救急外来の受診をためらわないでください(medimichi の注記)。受診の際は、いつどこで水に入ったかを必ず伝えてください(medimichi の注記)。
頭痛や発熱は多くの病気で起こるため、症状だけでこの病気かどうかを判断することはできません。症状と淡水で泳いだ経歴から疑いますが、確定は難しいとされます(MSDマニュアル家庭版)。
基本
原発性アメーバ性髄膜脳炎とは
フォーラーネグレリア(Naegleria fowleri)という、自然の中で暮らすアメーバが脳に入り込んで起こる感染症です(CDC)。とてもまれですが、ほとんどの場合で命にかかわる重い病気です(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。人から人へうつることはありません(CDC)。
主な症状
はじめは頭痛、発熱、吐き気、嘔吐などが出ます。においや味の感じ方が変わることが最初のサインになる場合もあります(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。
その後、首の硬さ、光をまぶしく感じる、意識の混乱、集中できない、ふらつき、幻覚、けいれん、強い眠気などへと急速に進むことがあります(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。米国の公的機関は、症状が出てから1〜18日で亡くなることが多いとしています(CDC)。
原因・なりやすい要因
このアメーバは、世界中の温かい淡水(湖、川、池、温泉)や土の中にいます。管理の悪いプールや水遊び場、水道水から見つかったこともあります。海水にはすみません(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。
- アメーバを含む水が鼻から入ると、脳に達します(CDC)。
- 水温が高く水位が下がる暑い夏に、淡水で泳いだり飛び込んだりした後に起こることが多いとされます(CDC)。
- 水道水を使った鼻うがい(鼻洗浄)で感染した例も報告されています(CDC)。
- 口から水を飲み込んでも感染しないとされています(CDC)。
- 健康な子どもや若い人がかかることが多いとされます(MSDマニュアル家庭版)。
検査と診断
診断
症状と淡水に入った経歴から疑い、腰に針を刺して脳や脊髄のまわりの液(髄液)を調べます。CTやMRIは他の病気を除くために行われますが、それだけではアメーバを確認できません(MSDマニュアル家庭版)。
確定にはアメーバの遺伝子を調べる検査などが必要で、行える検査機関は限られています(CDC)(MSDマニュアル家庭版)。
治療
治療
病気の進行が速いため、治療は難しいとされています(CDC)。抗アメーバ作用のある薬や抗真菌薬などを組み合わせて使い、あわせて脳のむくみやけいれんへの治療を行います(MSDマニュアル家庭版)。どの薬の組み合わせが最もよいかは、まだはっきりしていません(MSDマニュアル家庭版)。
経過と生活
予防
温かい淡水で遊ぶときは、次のような工夫で鼻に水が入るのを減らすことが勧められています(CDC)。
- 飛び込むときや潜るときは、鼻をつまむかノーズクリップを使う
- 温泉では頭を湯につけない
- 浅い水の底の泥をかき回さない
- 鼻うがいには、蒸留水や一度沸かして冷ました水を使う
経過
非常に重い病気で、米国では報告された患者の97%以上が亡くなっています。1962年から2024年までに報告された167人のうち、助かったのは4人とされています(CDC)。早く疑って治療を始めることが大切です(CDC)。
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出典
CDC「About Naegleria fowleri」「Clinical Care of Naegleria fowleri Infection」 / MSDマニュアル家庭版「原発性アメーバ性髄膜脳炎」
内容の確認日:2026-10-18(次回確認予定 2027-04-18)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。