病気の解説
松果体腫
受診の目安
松果体腫では、松果体部に腫瘍があるため、中脳背側の圧排による眼球運動障害がみられることがあるが、胚細胞腫瘍ほどは多くない。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、がん治療科(腫瘍内科・外科)を受診してください。
基本
概要
松果体腫は松果体細胞に類似した細胞からできる腫瘍で、良性とされるWHOグレードIに分類されることがある。松果体から発生する未熟な悪性腫瘍は松果体芽腫で、悪性度が高いとされる。松果体腫はまれな腫瘍で、10歳未満では発生頻度が少なく、10歳から成人期にかけて発生する。治療の第一選択は腫瘍の摘出である。摘出後に残存腫瘍があれば再発のリスクがあるため、全摘出が難しい場合には放射線治療が検討される。松果体芽腫では放射線治療を行った後の平均生存期間は約30か月とされ、播種を認めない例では2年以上の経過もある。薬物療法としてはシクロフォスファミドなどの化学療法が使われ、放射線治療を追加することで生存期間に影響を与えると考えられている。
主な症状
松果体部に腫瘍があるため、中脳背側の圧排による眼球運動障害がみられることがあるが、胚細胞腫瘍ほどは多くない。中脳水道の狭窄によって水頭症を起こすことがある。
検査と診断
診断
診断の際には、松果体腫や松果体芽腫と胚細胞腫を区別するために腫瘍マーカー(αフェトプロテイン、βHCG)が上昇しているかが目安になることがある。嚢胞や石灰化を伴うことがあり、増強効果は腫瘍によってさまざまである。松果体腫では周囲との境界が比較的明瞭で、松果体芽腫では周囲の脳へ浸潤や播種の所見を伴いやすい。最終的な確定診断は摘出標本の病理によって行われる。
治療
治療
松果体腫と松果体芽腫のいずれも、腫瘍の摘出が第一選択となる。松果体腫は良性とされるが、摘出後に残存腫瘍があると再発しやすいので、全摘出ができない場合は術後に放射線治療を検討する。松果体芽腫では摘出後に放射線治療を行った場合の生存期間の目安が示されているが、播種を認めない例では2年以上になることがある。抗がん剤として、シクロフォスファミドやブスルファンの大量投与で4年非再発生存率が69%とされることが報告され、シクロフォスファミドやメソトレキセートを中心とした化学療法を行い、3歳以上で放射線治療を追加すると平均生存期間が延びる可能性が示唆されている。
経過と生活
経過・予後
松果体腫について小児の予後に関する多数例の報告は乏しい。松果体芽腫の治療成績は文献に記載があり、放射線治療や化学療法の効果が報告されている。なお、具体的な表や数値の引用元は出典に含まれている。
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出典
参考: 松果体腫 概要 - 小児慢性特定疾病情報センター(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。