病気の解説
発しんチフス
受診の目安
発しんチフスは、コロモジラミが媒介する感染症です。突然の高熱・頭痛・寒気・強いだるさ・吐き気や嘔吐があり、発症から数日後に胴体から全身へ広がる発疹が出たときは、医療機関(内科・感染症内科など)を受診してください。
- シラミのいる環境や、衛生状態の悪い混み合った環境で過ごした後に起こりやすい病気です。受診時は、生活環境や滞在先を医師に伝えてください。
- 感染してから症状が出るまでは、通常6~15日程度です。
- 発疹が出ないこともあります。治療が遅れると、意識の混乱やけいれんなど重い症状につながることがあり、早めの治療が大切です。
症状だけで病名を判断することはできません。自己判断せず、医師の診察を受けてください。
出典:国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報提供サイト:発しんチフス、CDC: Clinical Overview of Epidemic Typhus
基本
概要
発しんチフスは発しんチフ斯リケッチアを病原体とする感染症です。感染経路はコロモジラミの糞便などが傷口に入ることや、掻き傷に擦り込まれることによるとされます。高熱や頭痛、脱力感、発疹がみられ、重症になると精神状態の異常が生じることがあると説明されています。未治療の場合の致命的なリスクは幅があるとされています。
主な症状
突然の高熱や頭痛、悪寒、脱力感、悪心・嘔吐がみられ、発症2日から5日後に発疹が体幹から全身へ広がることがあります。重症例では幻覚や狂躁などの精神神経症状が現れることがあります。
原因
病原体は発しんチフスリケッチア(Rickettsia prowazekii)です。感染は、感染したコロモジラミの糞便が刺し口や傷に擦り込まれることや、病原体に汚染された塵埃の吸入による経気道感染によって起こります。
病態
発しんチフスリケッチアが体内に入り、感染が起こると症状が現れるとされ、重症例で精神神経症状が出ることがあります。
リスク因子
寒冷な山岳地帯や一定の地域で報告が多く、衣類を頻繁に交換・洗濯する習慣が少ない場所での流行が指摘されています。日本国内では戦前戦中に流行しましたが、1957年以降は発生していません。
経過と生活
予防
着衣(下着を含む)をこまめに交換・洗濯して清潔を保ち、コロモジラミの発生を防ぐことが重要とされています。国内で承認されたワクチンはないと記載されています。
感染症内科で扱うほかの病気
出典
参考: JIHS(旧NIID)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報提供サイト:発しんチフス / CDC: Clinical Overview of Epidemic Typhus(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。