病気の解説
聴神経鞘腫
別名:聴神経腫瘍
受診の目安
- 片方の耳だけ聞こえにくい、または左右で聞こえ方に差があるとき
- 片方の耳鳴りが続くとき
- めまいやふらつき、体のバランスがとりにくい状態が続くとき
- 顔の片側がしびれる、動かしにくいと感じるとき
聞こえの検査やMRIなどの画像検査で調べるため(MedlinePlus)(NIDCD)、まずは耳鼻咽喉科への相談が一つの入り口になり、治療が必要な場合は脳神経外科などが関わります。これらの症状は中耳の病気など他の原因でも起こり、症状だけで病名を決めることはできません(MedlinePlus)。早く見つけることが重い影響を防ぐ鍵とされています(NIDCD)。
基本
聴神経鞘腫とは
聴神経鞘腫は、内耳から脳へ「聞こえ」と「体のバランス」の情報を伝える神経にできる腫瘍で、がんではない良性の腫瘍です(MedlinePlus)(NIDCD)。神経を包んで守っている細胞(シュワン細胞)が増えすぎることで生じます(NIDCD)。前庭神経鞘腫や聴神経腫瘍とも呼ばれます(MedlinePlus)。多くはゆっくり大きくなります(MedlinePlus)。
主な症状
小さいうちは症状がない、またはごく軽いことがあります(MedlinePlus)。
- 初めに出やすい症状:片側の難聴、耳鳴り、めまい・ふらつき。最初は気づきにくいほどわずかなこともあります(NIDCD)。
- 大きくなると:近くの神経を圧迫し、顔のしびれや、顔の片側が動かしにくくなる(顔面のまひ)ことがあります(MedlinePlus)(NIDCD)。
- さらに大きくなると:脳の一部(脳幹や小脳)を圧迫し、命にかかわることがあるとされます(MedlinePlus)(NIDCD)。
片側だけにできる場合、症状は30〜60歳ごろに出ることが多いとされます(NIDCD)。
原因・なりやすい要因
片側だけにできる多くの場合は遺伝するものではなく、22番染色体にある遺伝子の働きが失われ、シュワン細胞の増殖が抑えられなくなることが関係すると考えられています(NIDCD)。
左右両方の神経に腫瘍ができる場合は、神経線維腫症2型(NF2)という遺伝性の病気が原因であることが多いとされます(MedlinePlus)(NIDCD)。
検査と診断
診断
症状が中耳の病気と似ているため、見分けるのが難しいことがあります(MedlinePlus)。耳の診察に加え、聴力検査や平衡機能(バランス)の検査、聴性脳幹反応などを行います(NIDCD)。腫瘍があるか、どこにどのくらいの大きさであるかを確かめるには、MRI検査が重要とされます(NIDCD)。
治療
治療
治療は大きく3つの方法から、腫瘍の大きさや聞こえの状態、年齢や体の状態などを考えて選ばれます(NIDCD)。
- 経過観察:小さく、大きくなっていない場合は、定期的にMRIで様子をみることがあります(MedlinePlus)(NIDCD)。
- 手術:腫瘍を取り除きます。近くの神経が傷つき、症状がかえって悪くなることもあるとされます(NIDCD)。
- 放射線治療:ガンマナイフなどの定位放射線治療が使われます。高齢の人や体の状態がよくない人、両側に腫瘍がある人、聞こえる側の耳に腫瘍がある人などで選ばれることがあります(NIDCD)。
神経線維腫症2型の場合は腫瘍が複数できるため、治療の考え方がより複雑になります(NIDCD)。
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出典
MedlinePlus「Acoustic Neuroma」 / NIDCD(米国立聴覚・伝達障害研究所)「Vestibular Schwannoma (Acoustic Neuroma) and Neurofibromatosis」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。