病気の解説
自己免疫性溶血性貧血
受診の目安
自己免疫性溶血性貧血では、貧血の症状は人によって違います。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、血液内科を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。
基本
概要
自己免疫性溶血性貧血は、赤血球が自分の体の免疫反応によって破壊される病気です。赤血球の破壊が軽度でゆっくり進む場合は症状がみられないことがあります。重度や急速な破壊があると、黄疸や発熱、胸痛、失神、息切れなどの症状が出ることがあります。長く赤血球が破壊され続くと、脾臓が腫れて腹部の不快感を感じることもあります。冷式抗体による場合は、手足の色が青みがかったり潰瘍・痛みが生じることがあります。原因が別の病気による場合は、その病気の症状が現れることもあります。発作性寒冷血色素尿症では背中や脚に痛みが生じ、頭痛や吐き気・下痢、尿が暗褐色になることもあります。
主な症状
貧血の症状は人によって違います。赤血球の破壊が重いと、黄疸や発熱、胸痛、失神、息切れなどが見られることがあります。脾臓が腫れると腹部の膨満感や不快感が生じることがあります。冷式の場合には手足の色が青みがかったり、手足に痛みや潰瘍が出ることがあります。発作性寒冷血色素尿症では背中や脚の痛み、頭痛、嘔吐、下痢、尿の色が濃くなることがあります。
検査と診断
診断
診断では血液検査の結果をみます。貧血があると原因を探り、網状赤血球の増加や血液塗抹検査で赤血球の破壊の様子をみることがあります。ビリルビンが増え、ハプトグロビンが減ることもあります。自己免疫性溶血性貧血の確定診断には、赤血球に付着した抗体を測る直接抗グロブリン試験(DAT)や血液中の抗体を測る間接抗グロブリン試験(IAT)が用いられます。
治療
治療
治療としては、赤血球破壊が重い場合に輸血が行われます。コルチコステロイド(例:プレドニゾン/プレドニゾロン)が普通の初期治療として選ばれ、効果をみながら徐々に減量します。コルチコステロイドで効果が出ない場合や副作用がつよい場合には、リツキシマブや免疫抑制薬、または脾臓摘出術が次の選択肢となることがあります。脾臓は抗体が結合した赤血球を破壊する主な場所なので、必要に応じて切除します。冷式貧血では、発作を引き起こす原因や基礎疾患を避けたり治療したりすることで管理します。
経過と生活
予防
冷式貧血の管理としては、誘因を回避したり基礎疾患を治療することで管理します。必要に応じて薬剤を使うことがあります。
経過・予後
本文には治療が順序立てて説明されています。貧血が重い場合には輸血が行われ、コルチコステロイドを中心に治療が開始され、効果がない場合には追加の薬剤や脾臓摘出術が検討されます。冷式貧血は誘因回避と基礎疾患の治療で管理します。
血液内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。