病気の解説
骨腫瘍
受診の目安
- 骨のあたりの痛みが続く、とくに安静にしているときや夜に痛むとき(米国整形外科学会)
- 手足などに腫れやしこりがある、または大きくなってきたとき(国立がん研究センター)(米国整形外科学会)
- 軽いけがや、思い当たる原因がないのに骨が折れたとき(国立がん研究センター)(米国整形外科学会)
- 発熱や寝汗が続くとき(米国整形外科学会)
相談先は整形外科です。必要に応じて、骨や軟部の腫瘍を専門とする医師のいる医療機関を紹介されます。痛みや腫れは、けがや感染症など多くの原因で起こり、症状だけで腫瘍かどうか、良性か悪性かを判断することはできません。画像検査や、必要な場合は組織の検査で確かめます(米国整形外科学会)。
基本
骨腫瘍とは
骨腫瘍は、骨にできる「できもの(腫瘍)」の総称です。多くは良性で、命に関わることや他の場所に広がることはまれですが、治療が必要なものもあります。一方、悪性の骨腫瘍はがんで、体の他の部分に広がることがあります(米国整形外科学会)。
悪性には、骨から発生するもの(原発性)と、乳がん・肺がん・前立腺がんなど他の臓器のがんが骨に移ったもの(骨転移)があり、骨から発生するがんはまれで、骨転移のほうが多いとされます(MedlinePlus)(米国整形外科学会)。骨から発生する悪性腫瘍で代表的なものが骨肉腫です(国立がん研究センター)。
主な症状
- 痛み:もっとも多い症状です(MedlinePlus)。腫瘍のある場所に鈍く重い痛みが出て、動くと強まり、安静時にも続くことがあります(米国整形外科学会)。
- 腫れ・しこり:痛みとともに腫れが出ることがあります(国立がん研究センター)。良性腫瘍では、痛みのないしこりとして気づくこともあります(米国整形外科学会)。
- 骨折:腫瘍で骨がもろくなり、折れることがあります(国立がん研究センター)(米国整形外科学会)。
- 症状がない場合:良性腫瘍の多くは症状がなく、ほかの理由で撮ったX線などで偶然見つかります(米国整形外科学会)。
骨盤や背骨にできた場合は、外から腫れがわかりにくく、気づくのが遅れることがあります(国立がん研究センター)。
原因・なりやすい要因
多くの骨腫瘍は、はっきりした原因がわかっていません。けがが原因で骨腫瘍ができるわけではないとされます(米国整形外科学会)。
腫瘍の種類によって、起こりやすい年齢や部位に特徴があります。たとえば骨肉腫は10歳代の思春期に多いものの、40歳以上で発生することもあり(国立がん研究センター)、ひざや上腕に多いとされます(MedlinePlus)。軟骨から発生する軟骨肉腫は中高年に多いとされます(MedlinePlus)(米国整形外科学会)。
検査と診断
診断
まずX線検査を行い、必要に応じてMRI、CT、骨シンチグラフィなどで詳しく調べます。血液検査も合わせて行われます(国立がん研究センター)(米国整形外科学会)。腫瘍の種類を確定するためには、針や手術で組織の一部を取り、顕微鏡で調べる検査(生検)が行われることがあります(米国整形外科学会)。
治療
治療
- 良性の骨腫瘍:定期的に画像で経過をみるだけでよいものも多く、自然に骨で埋まっていくものもあります。大きくなる、骨折のおそれがあるなどの場合には手術で取り除きます(米国整形外科学会)。
- 骨から発生する悪性腫瘍:手術が治療の中心です(MedlinePlus)(米国整形外科学会)。骨肉腫では、手術と薬物療法(抗がん剤)を組み合わせるのが基本とされます(国立がん研究センター)。腫瘍を取り除いたあと人工の骨や骨移植で手足を残す方法がとられることが多い一方、神経や血管に広がっている場合などには切断が検討されることもあります(米国整形外科学会)。放射線治療は、一部の腫瘍の種類や、手術が難しい場合に用いられます(米国整形外科学会)。
- 骨転移:もとのがんに対する薬物療法や放射線治療が中心で、手術は骨折した骨や折れそうな骨を補強するために行われます(米国整形外科学会)。
悪性の場合は、整形外科医を含む複数の専門家のチームで治療にあたります(米国整形外科学会)。
経過と生活
経過
悪性の骨腫瘍は、治療が終わったあとに再発することがあるため、定期的に通院して経過をみることが大切です(MedlinePlus)(米国整形外科学会)。
がん治療科(腫瘍内科・外科)で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
国立がん研究センター がん情報サービス「骨肉腫」 / 米国整形外科学会 OrthoInfo「Bone Tumor」 / MedlinePlus「Bone Cancer」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。