病気の解説
ためこみ症
受診の目安
- 物が増えすぎて、台所など部屋が本来の使い方をできなくなっているとき(MSDマニュアル家庭版)
- 物を手放そうとすると強い苦痛があり、片づけが進まないことで仕事や家事、人間関係に差しさわりが出ているとき(英国の公的医療情報)(MSDマニュアル家庭版)
- 家族や周りの人から、物の多さを心配されたとき(英国の公的医療情報)
相談先は精神科・心療内科です。物が多いことだけで病気とは決まらず、ほかの心や体の病気が関係していることもあります。自分や家族で判断せず、専門の医師に相談してください。(MSDマニュアル家庭版)(英国の公的医療情報)
本人は困っていると感じていないことが多いため、家族が先に相談するのも一つの方法です(英国の公的医療情報)。
基本
ためこみ症とは
ためこみ症は、持ち物を捨てたり手放したりすることが極めて難しく、物がたまって生活の場が使えなくなっていく心の病気です(MSDマニュアル家庭版)。以前は強迫症の一部と考えられていましたが、現在は独立した病気として扱われています(英国の公的医療情報)。好きな物を整理して集める「収集」とは異なり、物が整理されないままたまっていく点が特徴です(MSDマニュアル家庭版)。
主な症状
- 価値が乏しいと周りが思う物でも、「とっておかなければ」という気持ちが強く、手放せない(MSDマニュアル家庭版)(英国の公的医療情報)
- 新しい物を手に入れることへの欲求が強い(MSDマニュアル家庭版)(英国の公的医療情報)
- 集めた物を管理しきれなくなっても、手放すことができない(英国の公的医療情報)
- 部屋が物で埋まり、料理や掃除、支払いなど日常のことがこなせなくなる(英国の公的医療情報)
- 散らかりを恥ずかしく思い、人を家に入れなくなる(MSDマニュアル家庭版)
ためこむ対象は人によってさまざまで、動物を世話しきれないほど飼ってしまう場合もあります(MSDマニュアル家庭版)(英国の公的医療情報)。火事や害虫の発生など、安全や衛生の問題につながることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
原因・なりやすい要因
はっきりした原因は分かっていません(英国の公的医療情報)。関係しうる要因として、次のようなものが挙げられています。(英国の公的医療情報)
- 家族に同じ傾向のある人がいる
- 子どものころのつらい経験(貧しさ、虐待、ネグレクト、大切な人を失うなど)
- 死別や大きなストレス
- 心配しやすい、人とのつながりが少ないなどの傾向
症状は思春期ごろに始まることが多く、年齢とともに少しずつ強くなるとされます(MSDマニュアル家庭版)。有病率は約1.5〜6%と見積もられ、男女差はないとされています(MSDマニュアル家庭版)。
検査と診断
診断
精神科の医師が、物を手放すことの難しさ、生活の場への影響、本人の苦痛や生活上の支障などを聞き取って判断します。気分や行動、健康状態、家族歴なども確認し、ほかの心の病気や体の病気で説明できないかを確かめます。(MSDマニュアル家庭版)(英国の公的医療情報)
治療
治療
- 認知行動療法:ためこみに合わせた方法で、物を手放す練習や、新しく物を増やさない工夫、判断の仕方の見直しに取り組みます。中心となる治療とされます(MSDマニュアル家庭版)(英国の公的医療情報)
- 薬:抗うつ薬が使われることがあり、不安などを伴う場合に役立つことがあるとされます(MSDマニュアル家庭版)(英国の公的医療情報)
治療には時間がかかることがあります(英国の公的医療情報)。本人に治療の意欲がわきにくいことも多いため、気持ちに寄り添いながら治療につなげる工夫が行われます(MSDマニュアル家庭版)。
周りの人ができること
医療機関の方針を優先してください。家族や友人は、医師への相談をすすめることが大切とされ、支える側も専門家や支援団体に相談できます(英国の公的医療情報)。本人を責めたり、無断で物を捨てたりすることは避けましょう(medimichi の注記)。
経過と生活
経過
治療をしないと症状は長く続き、自然に良くなることは少ないとされます(MSDマニュアル家庭版)。治療によって症状と付き合いやすくなることが期待されます(英国の公的医療情報)。
精神科で扱うほかの病気
出典
MSDマニュアル家庭版「ためこみ症」 / 英国の公的医療情報(NHS「Hoarding disorder」)
「英国の公的医療情報」と記した部分: Contains public sector information licensed under the Open Government Licence v3.0.(英語の公的情報を日本語に翻訳・要約して含みます)
内容の確認日:2026-10-18(次回確認予定 2027-04-18)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。