病気の解説
ジフテリア
緊急性の高い症状
- ジフテリアの患者さんと接触した後に、のどの痛み・発熱・首の腫れなどが出たとき
- のどの膜のために息がしにくい、飲み込みにくいとき
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
ジフテリアは早く治療を始めることが大切な感染症です。のどの痛み、首のリンパ節の腫れ、発熱、だるさがあり、のどや鼻に灰色の厚い膜が見えるときは、早めに医療機関(内科・小児科、感染症内科など)を受診してください。
- ジフテリアの患者さんと接触した後にこうした症状が出たときは、すぐに受診してください。
- 患者さんと同居している・接触が多かった人は、症状がなくても医療機関や保健所に相談してください。予防のための薬やワクチンの確認が行われることがあります。
- 皮膚の傷がなかなか治らず、痛みや赤み、腫れを伴うときも相談してください。
症状だけで病名を判断することはできません。気になる症状があれば医療機関で診察を受けてください。
出典:CDC: Diphtheria Symptoms and Complications、MedlinePlus: Diphtheria、CDC: About Diphtheria
基本
概要
ジフテリアは、のどや喉の周りに偽膜ができ、呼吸を妨げたり痛みを伴う病気です。初期にはのどの痛みやしわがれ声、微熱、だるさなどの症状が現れ、腺が腫れて首が腫れること(ブルネック)もみられることがあります。偽膜は粘膜の表面を覆い、場合によっては気道を狭くして呼吸を難しくすることがあります。病原体が出す毒素の影響で、顔やのど、腕・脚の筋肉に影響が及ぶことがあります。
主な症状
のどの痛み、嚥下痛、しわがれ声、全身のだるさ、微熱がみられることがあります。小児では吐き気・嘔吐・悪寒・頭痛がみられることもあります。首のリンパ節が腫れることや、偽膜がのどや扁桃周辺にできることも特徴です。偽膜が広がると気道が狭くなり、呼吸が難しくなることがあります。口蓋の麻痺があると、息を吸うときに大きな音がすることがあります。偽膜が剥がれると気道をふさぐこともあります。
原因
ジフテリアは特定のジフテリア菌が原因であり、毒素を作る菌の働きが神経系へ影響することがあります。
検査と診断
診断
診断には、感染部位から採取したサンプルを培養する検査が用いられます。口や喉の偽膜の有無や症状、口蓋の麻痺の程度、ワクチン接種の状況なども診断の判断材料になります。必要に応じて、心臓の影響を調べるための心電図や、毒素の検出検査が行われることもあります。
治療
治療
呼吸器ジフテリアの場合は入院し、ジフテリア毒素を中和する抗毒素の注射と、ジフテリア菌を撃退する抗菌薬の投与が行われます。抗菌薬は14日間程度投与されることが多く、治癒の確認として培養検査の区間が続くことがあります。皮膚ジフテリアの場合は患部を洗浄し、抗菌薬を投与します。過去に感染しても免疫がつくとは限らないため、回復後も予防接種を受けることが推奨されます。重症度や感染部位により回復には時間がかかることがあります。心臓が影響を受けた場合には、日常生活への影響が出ることがあります。
経過と生活
予防
過去の感染歴だけで免疫が確保されるわけではないため、感染後も予防接種を受けることが重要です。
感染症内科で扱うほかの病気
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:CDC: Diphtheria Symptoms and Complications / MedlinePlus: Diphtheria / CDC: About Diphtheria(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。