病気の解説

チョコレート嚢胞

まず相談する診療科産婦人科
この解説の項目6項目

受診の目安

チョコレート嚢胞では、生理中には下腹部痛や腰痛など“重い生理”のような痛みが現れ、排卵期には下腹部痛・腰痛・排便痛・性交痛などの症状が出ることがあります。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、産婦人科を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。

基本

概要

チョコレート嚢胞は、卵巣にできる子宮内膜症の一種です。子宮内膜が通常は子宮の内側にだけあるのに、子宮以外の場所でも増殖し、卵巣にできた場合を指します。卵巣内で生理の時の出血が排出されずにたまるため、長い間茶褐色の液体がたまってチョコレートのような見た目になることからこの名前で呼ばれます。20代〜30代の女性に多く、生理痛の強さや痛みが増すこと、排便痛や性交痛などを起こすことがあります。治療にはホルモン療法や嚢胞の摘出手術が選択されることがありますが、手術は卵巣機能に影響を与える可能性があるため慎重に検討されます。

主な症状

卵巣の内部に古い血液がたまるため、卵巣は大きくなることがあります。生理中には下腹部痛や腰痛など“重い生理”のような痛みが現れ、排卵期には下腹部痛・腰痛・排便痛・性交痛などの症状が出ることがあります。治療が遅れると将来的に不妊の原因になることもあるとされています。

検査と診断

検査

疑いがあるときは画像検査で卵巣の病変の有無と大きさを確認します。超音波検査が最も手軽ですが、卵巣がんなどとの区別にはCTやMRIも用いられることがあります。血液検査ではCA-125という腫瘍マーカーが上昇することがあり、貧血の有無といった全身状態を把握するための検査も行われることがあります。

治療

治療

症状の程度や嚢胞の大きさにより治療は異なります。軽症で自覚症状が少ない場合は経過観察や痛み止めなど対症療法が選ばれることがあります。嚢胞が大きい場合や症状が強い場合にはホルモン療法(低用量ピル療法や黄体ホルモン療法)が行われることがあります。また、嚢胞や卵巣を摘出する手術が適用されることもありますが、手術後は卵巣機能が低下する可能性があるため妊娈を希望する人は慎重な治療選択が行われます。

経過と生活

予防

明確な発症メカニズムは解明されていないため確実な予防法はありません。ただし、強い生理痛などの症状が続く場合は病院を受診することが大切です。術後は再発の可能性があり、予防的ホルモン療法がすすめられることがあります。治療後も定期的な検査を受けて再発の有無を確認します。

産婦人科で扱うほかの病気

出典

参考: Medical Note(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。