病気の解説
メタノール中毒
緊急性の高い症状
誤って口にした・吸い込んだ・皮膚や目に付いたときは、量にかかわらず受診してください。意識がもうろうとする・呼吸が苦しい・けいれん・嘔吐が続くときは、ただちに救急(119)を要請してください(中毒110番も利用できます)。
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
メタノール中毒では、発症初期には悪心・嘔吐・腹痛・軽い酩酊感・めまいが見られる場合があります。症状が強い・急に悪化する・なかなか治らないときは、早めに一般内科・総合診療科を受診してください。気になるときは放置せず相談してください。
基本
概要
メタノール中毒は、メタノールを過剰に摂取・吸入することで生じる中毒状態です。軽症では吐き気やめまい、腹痛などが現れ、重症になると視力障害や呼吸困難、意識障害などの症状が出ることがあります。メタノールは無色・アルコールのような匂いのある液体で、工業用の溶剤や塗料、接着剤、燃料などに含まれています。死亡につながる恐れがあるため、中毒の起因物質として分析の対象にも挙げられています。
主な症状
発症初期には悪心・嘔吐・腹痛・軽い酩酊感・めまいが見られる場合があります。重症例では昏睡を伴うこともあります。主な症状としては、視力障害(かすみ・見えづらさ・対光反射の低下や消失・失明の可能性)、消化器症状(悪心・嘔吐・腹痛・下痢・急性膵炎)、呼吸器症状(浅く速い呼吸・呼吸困難)、意識障害が挙げられます。
病態
メタノールは体内で代謝され、まずホルムアルデヒド、次いでギ酸に変わります。ギ酸が蓄積すると視力障害や酸性化などの問題を引き起こすと考えられています。これらの過程のため、治療の一環として透析や解毒剤の投与が行われます。
検査と診断
診断
診断には問診・診察のほか、血圧・脈拍・呼吸数・体温・酸素飽和度の測定、画像検査(CTなど)、血液検査・尿検査などが行われることがあります。症状や発症前の経緯、意識レベル、瞳孔の対光反射などを総合的に判断します。血液中のメタノール濃度やギ酸濃度を測定できる施設があれば治療方針や予後判断の手がかりになりますが、すぐに測定できない場合もあるため、服用量や症状に基づいて治療を進めます。
治療
治療
治療としては、血液透析、解毒剤の投与、胃内容の除去、輸血、酸性血症の補正などが挙げられます。血液透析はメタノールとその代謝物を体内から除去する目的で行われ、メタノールの服用量が多い場合や目の症状がある場合に検討されます。治療にはアルコール脱水素酵素を飽和させてメタノールの代謝を抑える方法としてエタノール投与が用いられることがあります。また、体内での代謝によりギ酸が生じるため、血液が酸性になるアシドーシスの補正も重要です。
一般内科・総合診療科で扱うほかの病気
出典
参考: Medical Note(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。