病気の解説
化膿性関節炎
受診の目安
- 一つの関節が急に強く痛み、赤く腫れて熱をもっているとき(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)
- 関節の痛みとともに、発熱や寒気があるとき(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)
- 痛む関節を動かせない、動かそうとしないとき(MedlinePlus)
- 乳幼児が手足の一方を動かさない、歩くのをいやがる、機嫌が悪く食事をいやがる、熱があるとき(MSDマニュアル家庭版)。子どもの股関節では、高い熱や強い痛みがあるときに注意が必要とされています(日本小児整形外科学会)。
相談先は整形外科(子どもは小児科や小児整形外科)です。治療が遅れると関節が傷つくことがあるため(MSDマニュアル家庭版)、早めに受診してください。関節の腫れや痛みは痛風や関節リウマチなどほかの病気でも起こり、症状だけで病名を判断することはできません。
基本
化膿性関節炎とは
関節の内側に細菌などの病原体が入り込み、膿がたまるほどの感染を起こす病気です(MSDマニュアル家庭版)(日本小児整形外科学会)。英語では感染性関節炎(infectious arthritis)の一つとして扱われ、細菌のほか、ウイルスやカビ(真菌)が原因になることもあります(MedlinePlus)。膝や肩などの大きな関節が一か所だけ侵されることが多いとされます(MSDマニュアル家庭版)。
主な症状
- 関節の強い痛み。多くは急に始まります(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。
- 関節の腫れ、赤み、熱っぽさ、こわばり(MSDマニュアル家庭版)。
- 痛む部分を動かせなくなる(MedlinePlus)。
- 発熱や寒気(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。
言葉で痛みを伝えられない乳幼児では、感染した関節を動かさない、ぐずる、食事をいやがる、熱が出る、脚の関節なら歩くのをいやがる、といった様子で気づかれることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
原因・なりやすい要因
病原体が関節に届く道すじには、次のようなものがあります(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。
- 体のほかの場所の感染が、血液などを通じて関節に広がる
- 関節の近くの切り傷、刺し傷、かみ傷、皮膚の感染から入る
- 関節の手術の際や手術のあとに感染する
- 淋菌などの性感染症の病原体が関節に広がる
人工関節が入っている人、関節リウマチなどほかの関節の病気がある人、免疫の働きが弱っている人、注射針で薬物を使用している人、アルコールの問題がある人は、なりやすいとされます(MSDマニュアル家庭版)。
検査と診断
診断
関節に針を刺して関節液をとり、膿や病原体がないかを調べる検査が中心です(MSDマニュアル家庭版)。膿がたまった関節では、関節液が黄色く濁って見えることがあります(日本小児整形外科学会)。原因の病原体を探すために血液や尿などの検査が加わり、X線、MRI、超音波で関節の状態を確かめることもあります(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。
治療
治療
- 薬:抗菌薬(真菌が原因なら抗真菌薬)を点滴で投与します(MSDマニュアル家庭版)。
- 膿を出す:針で吸い出すか、手術で関節の中の膿を洗い流します(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。
- 回復期:そえ木などで関節を固定したあと、理学療法で関節の動きを取り戻していきます(MSDマニュアル家庭版)。
痛みや熱に対して、痛み止めが使われることもあります(MSDマニュアル家庭版)。
経過と生活
経過
治療をしないままでいると、関節が傷んでしまうことがあります(MSDマニュアル家庭版)。子どもの股関節の痛みでは、自然に治る単純性股関節炎と区別することが大切とされています(日本小児整形外科学会)。
化膿性関節炎と関係する症状
症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。
整形外科で扱うほかの病気
出典
MSDマニュアル家庭版「感染性関節炎」 / MedlinePlus「Infectious Arthritis」 / 日本小児整形外科学会「跛行」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。