病気の解説

外傷性視神経症

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緊急性の高い症状

突然の視力の低下は緊急事態で、多くは重い原因によるとされています。突然見えにくくなったときは、すぐに眼科医か救急医療機関を受診する必要があります(MSDマニュアル家庭版)。

  • 顔や頭(とくに眉の外側のあたり)を強くぶつけた後に、片方の目が急に見えにくくなった、視野が暗い・欠ける、光がわからない
  • 目のまわりを打った後に、物が二重に見える、目の強い痛み、まぶたの強い腫れがある

このようなときは様子を見ずに、その日のうちに、すぐに眼科または救急医療機関を受診してください。目のまわりを打った後の突然の見えにくさ・物が二重に見える・目の痛み・まぶたの腫れは、眼科の緊急の対応が必要な状態(眼窩コンパートメント症候群)の症状でもあります(MSDマニュアル プロフェッショナル版)。

出典:MSDマニュアル家庭版「突然の視力障害」、MSDマニュアル プロフェッショナル版「眼球の損傷」

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • 外傷性視神経症は、目や顔のけがで起こる視神経の損傷の一つです(MSDマニュアル プロフェッショナル版)。打撲の後に見え方がおかしいと感じたら、軽いけがに見えても、すぐに眼科を受診してください。夜間や休日で眼科がすぐに見つからないときは、救急医療機関を受診してください(MSDマニュアル家庭版)。
  • 目のまわりの骨が折れる(眼窩骨折)ようなけがでは、眼球だけでなく視神経や脳の損傷も考えて調べる必要があるとされています(MSDマニュアル プロフェッショナル版)。
  • 受診のときは、いつ・どこを・どのように打ったか、見え方がいつから変わったかを伝えてください。

けがの後の見えにくさは、目の中の出血など、ほかの原因でも起こり、症状だけで病名は判断できません。自己判断で様子を見ず、早く医師の診察を受けてください。

基本

概要

外傷性視神経症は、眉毛の外側の部分を強くぶつけることで起こる視神経の損傷です。視神経管へ衝撃が伝わると、視力や視野に異常がみられます。受傷後は視神経の圧迫が原因で視力や視野が悪くなるため、できるだけ早く医療機関を受診して治療を受けることが大切と考えられています。治療には、視神経の圧迫を減らす目的で薬物療法や手術が行われることがあります。若年から中年の男性に多くみられる傾向があります。転倒や事故がきっかけとなるため、転倒予防や安全管理が重視されます。

主な症状

初期は受傷直後に視力が急に低下するなどの変化が現れ、受傷した側の目に症状が出やすいです。視野が暗くなる、見えにくくなるといった軽い症状から、光を感じられなくなる状態まで症状の程度はさまざまです。眉毛の外側の傷がある場合でも、軽い外傷でも視力障害が強く出ることがあります。

検査と診断

診断

診断では、まず打撲の有無や視力・視野の障害を確認します。受傷直後に急激な視力低下があるかどうかがポイントです。数日経過後の視力低下は他の病気を疑う手がかりになります。詳しく調べるために瞳孔検査、眼底検査、眼窩CT検査が行われることがあります。瞳孔反応が弱い、または欠如することがあり、眼底では視神経乳頭が青白くなることがあります。

治療

治療

治療は、出血や浮腫による視神経の圧迫を軽くすることを目的とします。具体的には薬物療法と手術があり得ます。視神経の損傷そのものを治すわけではありません。

使われる薬

薬物療法としては、ステロイドの大量投与が3日程度行われることがあります。視神経管内の浮腫を減らすために眼圧を下げる薬が使われることもあります。受傷後に薬物で改善が見られない場合は手術を検討します。なお、光をすでに感知できない場合は手術の適応とはされません。

手術・処置

手術は視神経開放術と呼ばれ、視神経管を開いて一部の骨を取り除き圧迫を解除します。できれば受傷後1週間以内、遅くとも3週間内の実施が推奨されます。開頭で頭蓋骨からアプローチする方法と、鼻からのアプローチの2つの方法があります。前者は減圧をしやすい一方で体への負担と脳のリスクが高く、後者は体への負担が小さい反面減圧が十分でないこともあります。

経過と生活

予防

発症には20〜40代の男性が多く、転倒や交通事故、落下が主なきっかけです。眉毛の外側部分への衝撃を避けることが予防につながります。転倒予防としてヘルメットの着用や飲酒後の転倒を避ける努力、交通事故予防のための安全運転・作業時の安全管理が大切です。

経過・予後

薬物療法と手術の間で視力の改善率に大きな差はないとされることがあります。薬物療法はおおむね40〜70%、手術はおおむね40〜90%の改善が報告される場合があります。治療が遅れると視力の改善が難しくなることがあります。外傷性視神経症は命に関わる病気ではありませんが、視力は日常生活で重要な機能のひとつです。

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出典

参考: 「外傷性視神経症」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説 | メディカルドック(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安・緊急性の高い症状:MSDマニュアル家庭版「突然の視力障害」 / MSDマニュアル プロフェッショナル版「眼球の損傷」(2026-10-16 確認)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。