病気の解説

後腹膜腫瘍

まず相談する診療科消化器内科
この解説の項目5項目

受診の目安

後腹膜腫瘍は自覚症状が乏しく、血液検査や健康診断で気づかれることが多い病気です。検査の異常を指摘された・数値が気になるとき、体調の変化が続くときは、消化器内科に相談してください。すでに治療中の方は自己判断で中断しないでください。

基本

概要

後腹腔は腹膜の後ろ側の空間で、腎臓や尿管、膀胱、副腎などの臓器がある場所です。後腹膜腫瘍は、この後腹膜腔の筋肉・脂肪・血管・神経などの軟部組織から発生する腫瘍の総称です。腫瘍には、悪性の肉腫や悪性リンパ腫、胚細胞腫瘍などのタイプや、良性の神経鞘腫や脂肪腫なども含まれます。後腹膜腫瘍は比較的まれですが、早期には自覚症状が出にくく、進行すると周囲の臓器を圧迫して症状が現れることがあります。悪性の場合には大きくなって他の部位へ転移したり、肝臓や肺などに広がることもあります。

主な症状

腫瘍が大きくなると、胃や腸の圧迫による腹痛・吐き気・嘔吐・食欲低下・便秘、尿管や膀胱の圧迫による尿が出にくい状態や頻尿、神経の圧迫による下肢のしびれや痛みなどが起こることがあります。特に悪性腫瘍では全身の症状として発熱や寝汗、体重減少がみられることもあります。腫瘍が非常に大きくなるとおなかや腰、背中にしこりを触れることがある場合もあります。

検査と診断

診断

診断にはまず画像検査が用いられます。腫瘍の位置・大きさ・周囲臓器への影響・転移の有無を調べるため、主にCTやMRIを行います。全身の転移を詳しく見るためにPET検査やシンチグラム、初診時には超音波検査が行われることもあります。血液検査では腫瘍のタイプによりLDHやAFP、HCGなどのマーカーが上がることがありますが、肉腫には特異的なマーカーはありません。病理検査(生検や手術で採取した腫瘍組織の顕微鏡観察)によって確定診断をします。

治療

治療

治療の基本は手術による腫瘍の切除です。良性の腫瘍では周囲組織への影響が少なく比較的容易に切除できますが、悪性の場合は周囲の臓器へ癒着・ダメージが大きいことがあり、腎臓や尿管を同時に摘出することや大血管を扱う手術になることもあります。転移がある場合や全身状態が悪い場合には抗がん剤治療や粒子線治療を含む放射線治療が選択されることもあります。ただし、腫瘍のタイプによって適切な治療が異なり、すべてのケースで同じ治療が有効とは限りません。

消化器内科で扱うほかの病気

出典

参考: Medical Note(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。