病気の解説
痛風
受診の目安
痛風では、1つまたは複数の関節に突然強い痛みが生じ、しばしば夜間に起こります。症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、内分泌・代謝内科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
痛風は血中の尿酸値が高くなり、尿酸が結晶となって関節やその周囲にたまる病気です。主に足の親指の付け根の腫れや痛みとして現れることが多く、夜間に突然痛む発作として始まることがあります。尿酸は腎臓から尿として排泄されますが、腎機能の影響や生活習慣、薬の影響などで排泄が難しくなると血中濃度が高くなることがあります。関節内に結晶がたまると炎症が起き、痛みや腫れ、発赤などの症状がみられます。
主な症状
痛風の発作では、1つまたは複数の関節に突然強い痛みが生じ、しばしば夜間に起こります。関節は腫れて熱をもち、皮膚が赤く見えたり光沢があることがあります。発作には発熱や全身のだるさを感じることもあります。最初の発作は1つの関節で7〜10日ほど続くことが多く、次第に治癒しますが繰り返すことがあります。
原因
血中の尿酸値が高くなる原因として、腎臓や消化器系での尿酸排泄の低下、プリン体を多く含む食品やアルコールの過剰摂取、尿酸の過剰産生などが挙げられます。プリン体は食品中にも含まれ、体内で尿酸に変わります。尿酸が過剰になると結晶となり、関節に沈着します。
病態
体は新しい細胞を作り、古い細胞を分解します。その過程で尿酸が生まれます。尿酸は腎臓で排泄されますが、排泄がうまくいかないと血中に増え、尿酸結晶が関節内に沈着して炎症を起こします。尿酸の沈着は関節の損傷にも関与します。
リスク因子
飲酒(特にビールやリキュール)、高果糖コーンシロップを含む食品、プリン体を多く含む食品、低脂肪乳製品の不足、肥満、慢性腎臓病、ある種の薬の使用、がんや血液疾患、放射線療法、がん治療、飢餓状態などがリスクとして挙げられます。これらは尿酸の血中濃度を高めやすくします。
検査と診断
検査
尿酸結晶の有無を調べる関節液の顕微鏡検査が行われます。必要に応じてX線検査、超音波検査、CT検査で診断を裏付けることがあります。血液検査で尿酸値を測ることもありますが、正常範囲でも急性発作中は正常なことがあるため、診断は結晶の確認で確定されることが多いです。
診断
痛風が疑われる場合は、足の痛みや繰り返す足の甲の炎症、過去の発作の経過、関節穿刺での尿酸結晶の確認などで診断されます。血中尿酸値だけでは診断できないことがあります。特定の関節の炎症や結晶の存在を確認することで確定します。
治療
治療
急性の発作を和らげる薬のほか、安静・冷却、痛む関節の固定などを行います。尿酸値を下げ、発作を予防するための食事や体重管理、結晶の炎症を抑える薬、尿酸値を下げて結晶を溶かす薬などが使われます。治療の目的は、発作の痛みを緩和し、再発を防ぎ、尿酸を下げて長期的にコントロールすることです。
使われる薬
発作時にはNSAIDやコルヒチン、ステロイドが使われます。長期予防にはNSAIDやコルヒチン、または尿酸値を下げる薬が用いられ、個人の病状により用法が調整されます。副作用や相互作用には注意が必要です。
経過と生活
合併症
腎結石ができることがあります。腎機能の低下や他の病気があると尿酸の排泄がさらに悪くなり、痛風の症状が悪化することがあります。痛風の関節損傷は変形性関節症のリスクを高め、冠動脈疾患やメタボリックシンドロームと関連がみられます。発作後には心筋梗塞のリスクが増えることもあります。
生活上の注意
発作の予防にはアルコールの制限、プリン体を多く含む食品の摂取量を減らす、低脂肪乳製品の活用、体重管理が役立つとされています。
予防
日常的な薬の服用が必要になる場合があります。発作を予防するために適切な薬の継続と生活習慣の改善を行います。
経過・予後
早期に診断・治療すると生活の質を保ちやすくなります。治療を続けることで痛風結節の減少や関節機能の回復が期待されます。
経過・予後
適切な治療を続ければ多くの人が通常の生活を送ることができます。治療を守らない場合やアルコールの過剰、薬の不適切な使用などが原因で発作が繰り返すことがあります。
痛風と関係する症状
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出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。