病気の解説

眼窩蜂窩織炎

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緊急性の高い症状

目のまわりの腫れに加えて、次のような様子があれば、すぐに医療機関(救急)を受診してください。

  • 目が前に飛び出してきた、目が動かしにくい、目を動かすと痛む
  • 物が二重に見える、見え方が悪くなった
  • 高い熱がある、吐く、ぼんやりしている・意識がはっきりしない

眼窩蜂窩織炎は救急で扱うべき病気とされ、治療が遅れたり不十分だったりすると、短い時間で視力を失ったり、命に関わったりすることがあるとされています(Community Eye Health Journal)(MSDマニュアル家庭版)。

出典:Community Eye Health Journal「Emergency management: orbital cellulitis」、MSDマニュアル家庭版「眼窩蜂巣炎」

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • まぶたや目のまわりが赤く腫れて痛み、熱もあるとき
  • かぜや副鼻腔炎(ちくのう)のあとに、目のまわりが腫れてきたとき
  • 目のまわりの傷や虫刺されのあとに、腫れが広がってきたとき

相談先は眼科です。症状が強い場合や上の「緊急性の高い症状」がある場合は救急を受診してください。まぶたの表面だけの感染(眼窩隔膜前蜂窩織炎)とは症状が似ている部分があり、見た目だけでどちらかを判断することはできません。眼窩蜂窩織炎のほうが危険性が高いとされ、医師による診察と画像検査で確かめる必要があります(MSDマニュアル家庭版)。

基本

眼窩蜂窩織炎とは

眼球をおさめている骨のくぼみ(眼窩)の中や、目の後ろ側の組織に細菌が感染して起こる病気です(MSDマニュアル家庭版)(Community Eye Health Journal)。子どもに多くみられるとされます(MSDマニュアル家庭版)。感染が脳の近くまで広がるおそれがあるため、命に関わることもある病気とされています(Community Eye Health Journal)。

主な症状

  • まぶたの腫れ、目のまわりの赤み、白目の充血やむくみ(MSDマニュアル家庭版)(Community Eye Health Journal)
  • 目の痛み、とくに目を動かしたときの痛み(MSDマニュアル家庭版)
  • 目が前に出てくる(眼球突出)、目が動きにくい、物が二重に見える(MSDマニュアル家庭版)
  • 発熱。子どもではとくによくみられるとされます(Community Eye Health Journal)。おでこのあたりの頭痛を伴うこともあります(Community Eye Health Journal)。
  • 進むと見え方が悪くなります(MSDマニュアル家庭版)。

原因・なりやすい要因

多くは、鼻の奥にある副鼻腔の感染が、薄い骨をこえて眼窩に広がることで起こります(Community Eye Health Journal)(MSDマニュアル家庭版)。そのほか、歯の感染、血液を通じた感染、まぶたや顔の皮膚・涙の通り道の感染、動物や虫に刺された傷などがきっかけになることがあります(MSDマニュアル家庭版)(Community Eye Health Journal)。眼窩に木片などの異物が入ったことが原因になる場合もあります(MSDマニュアル家庭版)。発症の前に、かぜなど上気道の感染があることが多いとされます(Community Eye Health Journal)。

検査と診断

診断

症状からある程度見当がつきますが、確かめるためには通常、CTやMRIで眼窩の中を調べます。膿のたまり(膿瘍)や副鼻腔の状態を確認するうえで、CTはとくに重要とされます(MSDマニュアル家庭版)(Community Eye Health Journal)。原因を探るため、血液や副鼻腔から採ったものを培養したり、歯や口の中を調べたりすることもあります(MSDマニュアル家庭版)。

治療

治療

  • 入院と点滴の抗菌薬:多くの場合は入院し、検査結果を待たずに、できるだけ早く点滴で抗菌薬を始めます。培養の結果に応じて薬を変えることがあります(MSDマニュアル家庭版)(Community Eye Health Journal)。
  • 手術:膿のたまりがある場合や、感染した副鼻腔から膿を出す必要がある場合、異物がある場合などには手術が行われることがあります。手術が遅れると結果が悪くなるとされます(MSDマニュアル家庭版)(Community Eye Health Journal)。
  • 原因への対応と全身のケア:副鼻腔など感染のもとを調べて治療し、痛みや熱、脱水などにも対応します(Community Eye Health Journal)。点滴のあと、飲み薬の抗菌薬に切り替えることもあります(Community Eye Health Journal)。

経過と生活

経過・合併症

適切な治療が行われないと、視力を失うことがあります(MSDマニュアル家庭版)。感染が広がると、脳を包む膜の炎症(髄膜炎)や、目の奥の太い静脈に血の塊ができる「海綿静脈洞血栓症」など、重い病気を起こすことがあるとされています(MSDマニュアル家庭版)(Community Eye Health Journal)。視力が落ちた子どもでは、治療後も視力の確認を続けることが勧められています(Community Eye Health Journal)。

眼科で扱うほかの病気

出典

MSDマニュアル家庭版「眼窩蜂巣炎」 / Community Eye Health Journal「Emergency management: orbital cellulitis」(PubMed Central)
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。