病気の解説
粘膜類天疱瘡
受診の目安
粘膜類天疱瘡では、痛みのある水疱と粘膜の赤み・腫れ・ただれです。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、皮膚科を受診してください。市販薬などで改善しないときも相談の目安です。
基本
概要
粘膜類天疱瘡は、体の免疫が自分の粘膜を間違って攻撃してしまう病気です。口の粘膜に水疱ができてただれて潰瘍になることが多く、痛みを伴います。水疱が治ると瘢痕が残ることがあります。ほかの粘膜(鼻や喉、性器・肛門の粘膜など)にも潰瘍ができ、治癒後に瘢痕が残ることがあります。眼の粘膜では結膜が瘢痕化することがあります。皮膚にも水疱ができ、治癒後に瘢痕が残る場合があります。食道の粘膜に瘢痕ができると飲み込みにくくなることがあります。治療は症状に合わせて行われます。
主な症状
主な症状は、痛みのある水疱と粘膜の赤み・腫れ・ただれです。口の中では歯ぐきや粘膜のあらゆる部位に水疱ができ、潰瘍化してヒリヒリする感じがします。鼻や喉、性器・肛門の粘膜でも潰瘍ができ、瘢痕を残すことがあります。食道の粘膜は瘢痕で狭くなることがあり、嚥下が困難になることがあります。皮膚にも水疱が現れることがあり、治癒後には瘢痕が残ることがあります。眼では結膜が赤くなり、ただれ、乾燥して瘢痕化することがあります。
検査と診断
診断
診断は医師の外観で疑うことが多く、確定には組織のサンプルを顕微鏡で調べる生検が行われます。場合によっては、抗体の沈着を可視化する蛍光抗体法などの検査が使われることがあります。
治療
治療
治療としてはコルチコステロイドや、ドキシサイクリンとニコチン酸アミドの併用が挙げられます。コルチコステロイドは患部に塗る方法や潰瘍の中へ注射する方法があります。重症の場合は免疫抑制薬が使われることがあり、ジアフェニルスルホンやプレドニゾンなどの薬剤が用いられることがあります。その他、リツキシマブ、アザチオプリン、ミコフェノール酸モフェチル、シクロホスファミドなどの薬剤や免疫グロブリンの静脈投与が併用されることもあります。
経過と生活
経過・予後
粘膜類天疱瘡はゆっくりと進行します。治療しても完全に治らないことが多い場合があり、治療なしでは改善が難しいことがあります。体内でがんができるリスクが高まる可能性もあるとされています。
皮膚科で扱うほかの病気
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。