病気の解説
肺膿瘍
受診の目安
肺膿瘍では、初期には疲労感、食欲不振、夜の発汗、発熱や悪寒、痰が絡むせきなどがあります。症状が強い・急に悪化する・なかなか治らないときは、早めに呼吸器内科を受診してください。気になるときは放置せず相談してください。
基本
概要
肺膿瘍は、口や喉の細菌が誤嚥されて肺に感染を起こすことでできると考えられています。歯周病が細菌源になることが多く、アルコールや薬物の乱用、鎮静薬・麻酔・神経の病気などで意識が低下しているときに起こりやすいとされています。免疫機能が低下している人では、口や喉にはほとんど見られない微生物が原因になることもあります。気道がふさがれると膿瘍が形成されることがあります。
主な症状
症状は徐々に現れることが多いですが、原因によっては突然出現することもあります。初期には疲労感、食欲不振、夜の発汗、発熱や悪寒、痰が絡むせきなどがあります。口臭がみられることや、血の混じった痰が出ることもあります。胸の痛みを感じることもあり、膿瘍が長く続くと体重減少や日常的な発熱・寝汗がみられる場合があります。黄色ブドウ球菌やMRSAによる場合は、症状が比較的急速に進むことがあります。
検査と診断
診断
診断には胸部X線検査が用いられ、膿瘍は液体と空気の空洞として映ることが多いです。場合によっては胸部CT検査で見つかることもあります。喀痰を採取して感染した微生物を培養・顕微鏡検査することや、血液検査の培養検体を採取することがあります。膿胸が疑われる場合は胸腔内の液体を採取して培養します。必要に応じて気管支鏡検査を行い、分泌物や組織を採取して培養することがあります。免疫機能が低下していると、通常とは異なる微生物が原因となることがあり、早めの検査が重要になることがあります。
治療
治療
治療には抗菌薬が用いられます。多くの場合、静脈内投与で開始し、症状が改善して発熱が治まってから経口投与へ切り替えます。症状がなくなり肺の膿瘍が消えたと確認できるまで治療を続け、改善には3~6週間程度かかることが多いです。原因が気道をふさぐ腫瘍や異物と考えられる場合には、異物の除去など気管支鏡の治療が行われることがあります。場合によっては膿瘍が排液されるよう、胸壁や鼻から挿入したチューブを使うこともあります。まれに、感染した肺組織を外科的に切除することがあります。
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出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。