病気の解説
胃がん
別名:胃癌
受診の目安
胃がんでは、早期の胃がんでは症状が漠然としていることが多く、腹痛がある場合があります。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、消化器内科を受診してください。
基本
概要
胃がんは胃の腺がんで、胃の炎症があった部位から発生することがあります。ヘリコバクター・ピロリの感染や自己免疫性萎縮性胃炎が危険因子とされるほか、腺がんになりやすい胃ポリープや腺腫性ポリープ、大きさが約2センチを超える場合にリスクが高まると考えられています。遺伝的な要因として、遺伝性疾患が関係するケースがあり、家族歴がある場合には遺伝カウンセリングや遺伝子検査を受けることが検討されることがあります。
主な症状
早期の胃がんでは症状が漠然としていることが多く、腹痛がある場合があります。時間が経つと少量の食事で満腹を感じやすくなり、体重減少や筋力低下、貧血といった症状が出ることがあります。吐血や黒色便などの出血のサインがみられることもあり、腫瘍が進むと腹部を触診で腫瘤が感じられることがあります。早期でもがんが別の場所へ広がることがあります。
検査と診断
診断
診断には内視鏡検査と組織の検査(生検)、CT検査、超音波内視鏡検査が用いられます。内視鏡で胃の様子を直接確認し、生検で腺がんの有無を調べます。がんの広がりを調べるために胸部と腹部のCT検査を行い、必要に応じて超音波内視鏡で深さや周囲のリンパ節への広がりを評価します。血液検査には血算・電解質・肝機能、腫瘍マーカーのCA19-9などが含まれることがあります。
治療
治療
がんが胃の外へ広がっていなければ、根治を目指して手術を行います。腫瘍が転移する前に全体を摘出できれば治癒の可能性があります。手術では胃の大部分または全摘と周囲のリンパ節の除去が行われます。胃の外へ広がっている場合には症状を緩和するための手術を選ぶことがあります。進行状況に応じて手術の前後に化学療法や放射線療法を組み合わせることがあります。手術を受けない場合には化学療法や化学放射線療法が症状緩和に役立つことがあります。免疫療法として、進行・転移がありPD-L1抗体陽性の場合にペムブロリズマブなどが用いられることがあります。
経過と生活
経過・予後
胃腺がんの5年生存率は5%未満から15%程度とされることがあります。がんが早く他の部位へ転移する傾向があるため、診断時には進行している場合が多いとされます。胃壁の深さが深くまで達していなければ予後は比較的良い場合があり、そうした場合の5年生存率は高い値になることがあります。
胃がんと関係する症状
症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。
消化器内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。