病気の解説

胆管炎

別名:急性胆管炎

まず相談する診療科消化器内科
関係する症状発熱皮膚や白目が黄色い
この解説の項目8項目

緊急性の高い症状

  • 発熱や寒気(悪寒)に加えて、皮膚や白目が黄色くなる(黄疸)とき。みぞおちや右上腹部の痛みを伴うとき
  • 意識がぼんやりする、血圧が下がってぐったりしているとき

発熱・悪寒・黄疸がそろうのは、胆管に重い感染が起きているサインとされます(MSDマニュアル家庭版)。胆管炎は重症化しやすく、短い時間で命に関わる状態になることがあるため、すぐに医療機関を受診してください(NTT東日本関東病院)。

出典:MSDマニュアル家庭版「胆石」、NTT東日本関東病院「胆管炎」

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • 胆石があると言われている人に、発熱や腹痛が出たとき
  • 熱がなくても、皮膚や白目が黄色っぽくなったと感じるとき
  • 胆管の病気の治療を受けたあとに、熱や痛みがぶり返したとき

相談先は消化器内科です。熱・黄疸・腹痛の3つがそろわないこともよくあり(NTT東日本関東病院)、症状だけで胆管炎かどうかを判断することはできません。

基本

胆管炎とは

胆管は、肝臓でつくられた胆汁を腸へ流す管です。胆管炎は、この管が石や腫瘍などでふさがれ、たまった胆汁に細菌が増えて炎症を起こす病気です(NTT東日本関東病院)。閉ざされた空間で細菌が増えやすいため、重症になりやすいとされます(NTT東日本関東病院)。細菌が血液に入ると全身に広がる敗血症や、肝臓に膿がたまる状態を起こすこともあります(MSDマニュアル家庭版)。

主な症状

  • 発熱・寒気:高い熱やふるえるような寒気が出ることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
  • 黄疸:胆汁の流れが止まり、皮膚や白目が黄色くなります(MSDマニュアル家庭版)。
  • 腹痛:右のあばら骨の下やみぞおちのあたりが痛むことがあります(NTT東日本関東病院)(MSDマニュアル家庭版)。

重くなると、血圧の低下(ショック)や意識の乱れを伴うことがあります(NTT東日本関東病院)。

原因・なりやすい要因

胆管がふさがって胆汁が流れにくくなることが原因で、多くは胆管の中の結石(総胆管結石)か、悪性腫瘍によるものとされます(NTT東日本関東病院)。胆のうにできた胆石が胆管へ流れ出して詰まることもあります(MSDマニュアル家庭版)。炎症のあとに胆管が細くなると、再び詰まりやすくなります(MSDマニュアル家庭版)。

検査と診断

診断

血液検査で、胆汁の成分であるビリルビンや肝臓の酵素が上がっていないかを調べます(MSDマニュアル家庭版)。超音波検査で胆管が広がっていないかを確認し、胆管の中の石を探すには、MRIで胆管を写す検査(MRCP)や、内視鏡を使った超音波検査・造影検査が用いられます(MSDマニュアル家庭版)。

治療

治療

治療の中心は、ふさがった胆管を通して胆汁の流れを取り戻すことです(NTT東日本関東病院)。

  • 内視鏡による処置:口から内視鏡を入れ、胆管の出口から細い管(ステント)を入れて感染した胆汁を流し出します(NTT東日本関東病院)。
  • 原因への対応:炎症が落ち着いてから、結石を取り除いたり、腫瘍の治療を計画したりします。炎症が強いうちに無理に石を取ると、かえって悪化することがあるため、段階を分けて行う方法もとられます(NTT東日本関東病院)。
  • 体の外からの処置:胃の手術後などで内視鏡が届きにくい場合は、おなかの皮膚から針を刺して管を入れ、胆汁を外に出す方法が一般的です(NTT東日本関東病院)。
  • 胆のうの摘出:胆のうに石が残っていると、また胆管へ流れ出て詰まることがあるため、後日胆のうを取る手術を受けることが多いとされます(MSDマニュアル家庭版)。

内視鏡の処置には、出血や膵炎などの合併症が起こることもあります(MSDマニュアル家庭版)。

経過と生活

経過

胆管のつまりを早く解除できれば回復が期待できますが、治療が遅れると重症化する危険があります(NTT東日本関東病院)。胆石が原因の場合、胆のうが残っていると再び詰まることがあるため、再発を防ぐ治療が検討されます(MSDマニュアル家庭版)。

胆管炎と関係する症状

症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。

消化器内科で扱うほかの病気

国家試験での出題

医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。

出典

MSDマニュアル家庭版「胆石」 / NTT東日本関東病院 消化器内科「胆管炎」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。