病気の解説
脾臓損傷
緊急性の高い症状
次のようなときは、ためらわずに119番に連絡してください。
- 交通事故で強い衝撃を受けた、高い所から転落した
- 突然の激しい腹痛、または激しい腹痛が続く
- 顔色が明らかに悪い、意識がない・もうろうとしている、ぐったりしている
出典:亀山市消防本部「ためらわず救急車を呼んでほしい症状」
当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。
受診の目安
交通事故、高い所からの転落、転倒、おなかを強く打つ・蹴られるなどのけがのあとに、おなかの痛みが出たときは、救急医療機関(救急科・外科など)で診察を受けてください。
- 脾臓はけがで傷ついたり破れたりすることがあり、もともと脾臓が腫れている人では起こりやすいとされています。
- 傷が大きい場合は、手術で脾臓を取ることがあります。
症状だけで病名は判断できません。気になるときは医療機関で診察を受けてください。
出典:MedlinePlus「Spleen Diseases」、亀山市消防本部「ためらわず救急車を呼んでほしい症状」
基本
概要
脾臓は左上腹部にある臓器で、胃や左の腎臓に接しています。脾臓損傷は外力が加わることで起こり、強い痛みが生じることがあります。脾臓の機能の大切さがわかってきたため、摘出よりも脾臓を温存する方針が重視されています。腹部外傷の中では肝臓とともに頻度の高い臓器です。
主な症状
左上腹部を中心とした痛みがみられます。痛みが広がって左肩に生じる放散痛があることもあります。損傷が高度な場合は脾臓の破裂や血管の損傷により腹部へ大量出血を起こし、血圧の低下や意識の変化などの出血性ショックが疑われます。
原因
脾臓損傷の原因は左上腹部への外傷です。具体的には交通事故や高所からの転落が多いとされています。2~3段の階段からの転落や転倒、蹴られる等の打撲も原因となりえます。
検査と診断
検査
まず血圧や呼吸など全身状態を評価します。状態が落ち着いていれば腹部造影CTで出血や損傷の程度を評価します。初期にははっきり写らないことがあり、時間をおいて腹部超音波検査やCT検査を追加してフォローします。
治療
治療
血圧などのバイタルサインが安定していれば、CTでの評価結果に基づき出血が少ない場合には保存的な治療を検討しますが、遅発性破裂の可能性のため厳密なフォローが必要です。脾臓周囲に血管障害が認められた場合はカテーテルによる血管内治療を行うことがあります。出血が止まらない、または血圧が安定しない場合には脾臓摘出が検討されます。摘出後は免疫能低下や血小板増多症などの合併症リスクがあり、感染予防として肺炎球菌のワクチン接種が推奨されることがあります。
一般内科・総合診療科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: Medical Note(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
受診の目安の出典:MedlinePlus: Spleen Diseases / 亀山市消防本部「ためらわず救急車を呼んでほしい症状(大人)」(2026-10-13 確認)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。