病気の解説

自己愛性パーソナリティ障害

別名:異常性自己愛、等身大の自分、自己愛性人格障害、自己愛性心性

まず相談する診療科精神科
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受診の目安

  • 批判されたり思いどおりにならなかったりすると、強い怒りや恥ずかしさ、落ち込みに振り回されてしまうとき
  • 人間関係や職場でのトラブルがくり返し起こり、生活に支障が出ているとき
  • 気分の落ち込みが続く、お酒や薬物に頼ってしまうなど、別の心の不調を感じるとき
  • 家族や身近な人として、本人との関わり方に悩んでいるとき

相談先は精神科や心療内科です。自信がある、ほめられたい、といった気持ちは誰にでもあるもので、性格の特徴だけで病気かどうかを決めることはできません。診断は専門家が、症状やこれまでの生活の経過を詳しく聞いたうえで行います(MedlinePlus)(MSDマニュアル家庭版)。

基本

自己愛性パーソナリティ障害とは

パーソナリティ障害は、ものの考え方や行動のパターンが長いあいだ偏ったまま柔軟に変えられず、人間関係や仕事、社会生活に大きな困難を生じる心の病気の一群です(MedlinePlus)。そのうち自己愛性パーソナリティ障害は、自分を特別に優れた存在だと感じる気持ち、周りから称賛されたいという強い欲求、他人の気持ちに寄り添うことの難しさが、生活の広い場面で続くのが特徴とされます(MSDマニュアル家庭版)(MedlinePlus)。最近は「自己愛性パーソナリティ症」と呼ばれることもあります(MSDマニュアル家庭版)。

主な特徴

  • 自分を大きく見る:自分の能力や実績を実際より高く見積もり、周りの人を低く見がちです。成功や才能、美しさなどについての大きな空想にとらわれることがあります(MSDマニュアル家庭版)。
  • 特別扱いを求める:自分は特別な扱いを受けて当然だと感じやすいとされます(MedlinePlus)(MSDマニュアル家庭版)。
  • 称賛を必要とする:ほめられることを強く求め、自分の価値の感じ方が人からの評価に大きく左右されます(MSDマニュアル家庭版)。
  • 共感の難しさ:相手の気持ちや立場を思いやることが難しく、結果として人を利用するような関わり方になることがあります(MedlinePlus)(MSDマニュアル家庭版)。

外からは自信にあふれて見えても、自尊心は傷つきやすいとされます。批判や失敗に敏感で、強い恥や敗北感を覚え、怒りで反撃したり、逆に引きこもったりすることがあります。失敗しそうな場面を避けることもあります(MSDマニュアル家庭版)。本人は自分に問題があると気づきにくく、周りに原因があると考えることも多いとされます(MedlinePlus)。

原因・なりやすい要因

原因ははっきりわかっていません。生まれ持った要因と、子どものころの体験などの環境の両方が関わると考えられています(MedlinePlus)(MSDマニュアル家庭版)。仮説の一つとして、養育者が厳しく批判しすぎたり、逆に過度にほめたり甘やかしたりして、安定した自己像が育ちにくかった可能性が挙げられています(MSDマニュアル家庭版)。パーソナリティ障害は一般に、10代から成人期のはじめごろに始まるとされます(MedlinePlus)。

うつ病、摂食障害、アルコールや薬物の問題、ほかのパーソナリティ障害を併せ持つことがあります(MSDマニュアル家庭版)。

検査と診断

診断

精神科医などの専門家が、現在の症状、これまでの生活の経過、家族の病歴などをもとに判断します。ほかの病気による可能性を除くために、体の診察が行われることもあります(MedlinePlus)。診断には、こうした特徴が成人期の早い時期までに始まり、さまざまな場面で続いていることが条件とされています(MSDマニュアル家庭版)。

治療

治療

治療の中心は、専門家との対話を通じた精神療法(カウンセリング)です(MedlinePlus)(MSDマニュアル家庭版)。

  • 心の奥にある葛藤に目を向けていく方法や、自分と他人の気持ちを理解する力を育てる方法などが用いられます(MSDマニュアル家庭版)。
  • 考え方と行動のくせに働きかける認知行動療法が使われることもあります(MSDマニュアル家庭版)。
  • 不安や気分の波など特定の症状に対しては、薬が使われることがあります(MedlinePlus)。

一緒に起きているうつ病や依存の問題があれば、その治療も大切です。

本人・家族ができること

治療の進め方は、主治医や担当の専門家の方針を優先してください。

  • 人間関係のつまずきや気分の落ち込みを一人で抱え込まず、早めに専門家に相談することが勧められます。
  • 家族や周囲の人も、関わり方に悩んだときは、医療機関などに相談してよいとされます。

パーソナリティ障害は日常のストレスへの対処を難しくすることがあるため(MedlinePlus)、ストレスがたまったときの相談先を決めておくと安心です。

精神科で扱うほかの病気

出典

MedlinePlus「Personality Disorders」 / MSDマニュアル家庭版「自己愛性パーソナリティ症」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。