病気の解説

転移性脳腫瘍

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緊急性の高い症状

  • けいれんの大きな発作:意識を失い、全身がふるえたり突っ張ったりする発作は、脳に酸素が届かなくなるおそれがあるため、速やかに医療機関で発作を止める処置が必要とされます(がん情報サービス)。
  • 強い頭痛、急に意識がぼんやりする:脳のむくみや水頭症などで起こることがあり、緊急の処置が必要になる場合があります(がん情報サービス)。
  • 急な手足の麻痺、言葉が出ない・理解できない:脳卒中など、ほかの緊急性の高い病気でも同じような症状が出ます(がん情報サービス)。

このような症状があるときは、迷わず救急車(119番)を呼ぶか、担当医の医療機関にすぐ連絡してください。

出典:国立がん研究センター がん情報サービス「脳腫瘍〈成人〉」

当てはまるときは、ためらわず 119 または救急外来へ。

受診の目安

  • 朝起きたときに強い頭痛や吐き気がある(がん情報サービス)
  • 片側の手足に力が入りにくい、しびれる(がん情報サービス)
  • 言葉が出にくい、物忘れが進む、性格が変わったと言われる(がん情報サービス)(NCI)
  • 見え方の異常、めまい・ふらつき(がん情報サービス)

がんの治療中・治療後の人は、まずがんの主治医に連絡してください。転移性脳腫瘍の治療は、がんの主治医を中心に、脳神経外科や放射線治療科などが連携して行います(がん情報サービス)。がんと診断されていない人は、脳神経外科か脳神経内科が相談先です(がん情報サービス)。似た症状はほかの病気でも起こるため、症状だけで病名を判断することはできません。

基本

転移性脳腫瘍とは

肺や乳房など体のほかの場所にできたがんが、血液の流れに乗って脳に運ばれ、そこで増えたものです(がん情報サービス)。脳そのものから発生する「原発性脳腫瘍」とは区別されます(がん情報サービス)。転移性脳腫瘍は、原発性脳腫瘍より多いとされています(NCI)。

主な症状

症状は、腫瘍の場所や大きさによって異なります(NCI)(がん情報サービス)。腫瘍そのものと、そのまわりの脳のむくみ(脳浮腫)が脳の働きを妨げることで起こります(がん情報サービス)。

  • 頭の中の圧が高まる症状:頭痛、吐き気・嘔吐、意識がぼんやりする。朝に強く出ることがあります(がん情報サービス)
  • けいれん(てんかん発作)(がん情報サービス)(NCI)
  • 腫瘍の場所に応じた症状:反対側の手足の麻痺やしびれ、言葉の障害、視野が欠ける、ふらつき、認知機能の低下、性格の変化など(がん情報サービス)

症状がないうちに、検査で見つかることもあります(NCI)。

原因・なりやすい要因

もとのがん(原発がん)の細胞が脳に広がることで起こります。脳に転移するがんでは肺がんが最も多く、次いで乳がん、大腸がんなどが多いとされます(がん情報サービス)(NCI)。腎臓がんやメラノーマ(悪性黒色腫)も脳に広がることがあるがんとして挙げられています(NCI)。

検査と診断

診断

神経の働きを調べる診察に加え、造影剤を使ったMRIやCTで脳を調べます(NCI)。PET検査が、脳から発生した腫瘍かほかのがんの転移かを見分ける助けになることがあります(NCI)。

治療

治療

手術、放射線治療、薬物療法を、単独または組み合わせて行います(がん情報サービス)(NCI)。

  • 定位放射線治療:腫瘍に放射線を集中させる方法で、腫瘍が小さく数が少ない場合に用いられます(がん情報サービス)(NCI)
  • 全脳照射:脳全体に放射線をあてる方法で、腫瘍の数が多い場合に有効とされます(がん情報サービス)
  • 手術:神経の症状が強い場合や、腫瘍が大きく放射線が効きにくい場合などに行い、まわりの脳への圧迫をやわらげます(がん情報サービス)(NCI)
  • 薬物療法:もとのがんの種類によって、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬が効く場合があります(がん情報サービス)
  • 症状をやわらげる治療:けいれんには抗てんかん薬、強い脳のむくみにはステロイド薬が使われます(がん情報サービス)

抗てんかん薬は自己判断で量を変えたりやめたりしないことが大切です。けいれん発作がある、または起こす危険がある場合は、原則として車の運転はできません(がん情報サービス)。

経過と生活

経過

経過は、腫瘍の数や場所、治療への反応、もとのがんが広がり続けているかどうかなどによって変わります(NCI)。治療の目標や方法は、全身の状態をふまえて担当医とよく相談して決めます(NCI)。

脳神経内科で扱うほかの病気

国家試験での出題

医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。

出典

国立がん研究センター がん情報サービス「脳腫瘍〈成人〉について」 / 同「脳腫瘍〈成人〉治療」 / NCI「Adult Central Nervous System Tumors Treatment (PDQ)」 / NCI「Metastatic Cancer」
内容の確認日:2026-10-13(次回確認予定 2027-04-13)。複数の公的情報源の事実をもとに medimichi が独自にまとめています。

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。