病気の解説
食道がん
別名:食道癌
受診の目安
食道がんでは、体重の減少や胸の痛み、背中へ痛みが広がることもあります。こうした症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、消化器内科を受診してください。
基本
概要
食道がんは、食道にできるがんです。危険因子には、アルコールやたばこ、胃食道逆流症、肥満、年齢、男性、バレット食道などが挙げられます。前がん状態から腺がんが発生することがあり、放射線治療を受けたことのある人やアルカリなどの腐食性物質を飲んだことがある人にも注意が必要です。食道がんが長く刺激を受けると変化が起き、がんにつながることがあります。
主な症状
早期の食道がんは自覚症状がないことがあります。がんが進むと、固いものを飲み込みにくくなる嚥下困難がみられます。数週間で软い物、次に水分や唾液の飲み込みが難しくなることがあります。体重の減少や胸の痛み、背中へ痛みが広がることもあります。声がれや神経の圧迫による痛み、脊椎の痛み、しゃっくりが起こることがあります。転移すると肺や肝臓、骨、脳、腸、腎臓などに症状が現れることがあります。
検査と診断
診断
疑いがある場合は、内視鏡検査と生検が行われます。X線の食道造影検査でも閉塞が分かることがあります。がんの広がりを判断するため、胸部・腹部・骨盤のCT検査と全身のPET-CT検査が用いられます。腫瘍の深さや周囲の組織の様子を知るために、超音波検査を行うこともあります。基本的な血液検査も実施します。
治療
治療
治療には、外科的切除や化学放射線療法、免疫療法を併用する治療、症状の緩和を目的とした処置などがあります。浅い場所の腺がんには内視鏡下切除が選択されることもあります。手術の前に化学放射線療法を行うことが多く、これにより生存期間が延びる可能性があるとされています。免疫療法は、免疫系を刺激してがんを攻撃させる薬剤を用います。進行した場合には化学療法を併用する免疫療法が推奨されることがあります。嚥下困難を和らげるためのその他の処置もあります。
経過と生活
経過・予後
治療の進歩はあるものの、食道がんは侵攻性の高い病気で、全死亡率は高い状態が続いています。5年生存率は約22%とされています。局所にとどまるがんの方が、転移のある方より生存しやすい傾向があります。医師との話し合いを通じて、痛みや嚥下困難といった症状のコントロールを重視します。
食道がんと関係する症状
症状のページでは、同じ症状が出るほかの病気や受診の目安も確認できます。
消化器内科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。