骨髄異形成症候群に特徴的な所見として誤っているのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第64回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
骨髄異形成症候群(MDS)は、骨髄における造血幹細胞の異常によって骨髄で無効造血が起こる疾患です。このため、骨髄は過形成を示すことが多く、低形成を示すことは稀であるため、選択肢2が適切でない所見となります。
選択肢ごとの解説
- 1. MDSでは、5q-症候群、-7/del(7q)、+8などの染色体異常が高頻度で認められ、疾患の診断や予後予測に重要です。選びやすい理由:染色体異常はMDSの重要な特徴の一つであり、鑑別診断にも用いられるため、正しい記述であると認識しやすいです。混同注意:MDS以外の血液悪性腫瘍(例:急性骨髄性白血病)でも染色体異常が見られるため、特異的な異常を覚える必要があります。
- 2. 正解。MDSでは、無効造血により末梢血では血球減少を認めますが、骨髄では造血細胞の過形成を呈することが一般的です。低形成を示すMDSも存在しますが、それは稀なサブタイプであり、特徴的な所見としては適切ではありません。正しくは:骨髄は過形成を示すことが多い。選びやすい理由:末梢血の血球減少から、骨髄も低形成であると誤解しやすいです。また、低形成MDSという病型も存在するため、完全に誤りとは断定しにくい点も選択を迷わせる要因です。混同注意:再生不良性貧血(骨髄低形成)
- 3. MDSの一病型である環状鉄芽球を伴うMDS (MDS-RS) では、骨髄芽球以外の前駆細胞の15%以上に環状鉄芽球が出現することが特徴です。選びやすい理由:環状鉄芽球はMDSの診断に重要な形態学的特徴の一つとして広く知られているため、正しい記述であると認識しやすいです。混同注意:環状鉄芽球を伴う先天性貧血(例:X連鎖性鉄芽球性貧血)
- 4. MDSでは、顆粒球系細胞に異形成が認められ、好中球の顆粒減少や核の分葉異常(偽Pelger-Hüet核異常)などが特徴的な所見として見られます。選びやすい理由:MDSにおける異形成所見の一つとして、顆粒球系の異常はよく知られているため、正しい記述であると認識しやすいです。混同注意:他の骨髄増殖性腫瘍における好中球の形態異常
- 5. MDSでは、巨核球系細胞の異形成として、小型巨核球や単核巨核球、多核巨核球などの形態異常が特徴的に観察されます。選びやすい理由:MDSにおける異形成所見の一つとして、巨核球系の異常もよく知られているため、正しい記述であると認識しやすいです。混同注意:ITP(特発性血小板減少性紫斑病)など他の血小板減少症における巨核球の形態や数
国試ポイント
MDSの病態生理、診断基準、および特徴的な骨髄所見を理解することが重要です。
混同注意
再生不良性貧血は骨髄の低形成を特徴としますが、MDSは通常、骨髄の過形成を特徴とします。この骨髄の細胞充実度の違いが鑑別点となります。
次に同じ論点が出たら
骨髄異形成症候群の所見について問われた場合、骨髄の細胞充実度(過形成か低形成か)に注目し、再生不良性貧血との鑑別点を意識して判断します。
関連知識
MDSは細胞異形成、無効造血、末梢血細胞減少、急性白血病への移行リスクが高いことが特徴です。WHO分類に基づく診断基準も合わせて学習することが推奨されます。