ワクチン接種で予防可能な髄膜炎の原因菌はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第63回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3・5番のうち2つ(いずれの組合せも正解)
解説
【公式の取扱い】2つを選ぶ形式で、公式の正答表では「2と5」・「2と3」・「3と5」のいずれの組合せも正解とされています。 Haemophilus influenzae(Hibワクチン)、Neisseria meningitidis(髄膜炎菌ワクチン)、Streptococcus pneumoniae(肺炎球菌ワクチン)は、いずれもワクチン接種で髄膜炎を予防できる原因菌です。問題は「2つ選べ」ですが、公式の正答は2・3・5で、このうち2つを選べば正解とされます。Escherichia coliとStreptococcus agalactiaeには実用化されたワクチンがありません。
選択肢ごとの解説
- 1. 大腸菌は新生児髄膜炎の原因となることがありますが、ルーチンで接種されるワクチンは存在しません。正しくは:ワクチンで予防可能な主な髄膜炎原因菌ではありません。選びやすい理由:新生児の髄膜炎の原因として知られているため、選択肢として魅力的かもしれません。混同注意:他のグラム陰性桿菌による重症感染症と混同する可能性があります。
- 2. 正解。Hibワクチン(ヒブワクチン)により、b型インフルエンザ菌による髄膜炎の発生が劇的に減少しました。これは小児の細菌性髄膜炎の主要な原因菌でした。
- 3. 正解。髄膜炎菌ワクチン(MenACWYワクチン、MenBワクチンなど)は、流行性髄膜炎の原因となる髄膜炎菌感染症の予防に有効です。特に集団生活を送る若者など、リスクの高い層に推奨されます。
- 4. B群溶血レンサ球菌は新生児髄膜炎の主要な原因菌ですが、この菌に対するルーチンワクチンは現在のところ実用化されていません。主に妊娠中のスクリーニングと周産期抗菌薬投与で予防します。正しくは:ワクチンで予防可能な主な髄膜炎原因菌ではありません。選びやすい理由:新生児の髄膜炎の重要な原因菌であるため、選択肢として迷うかもしれません。混同注意:他のレンサ球菌(特に肺炎球菌)による感染症と混同する可能性があります。
- 5. 正解。肺炎球菌ワクチン(PCV: 肺炎球菌結合型ワクチン、PPSV: 肺炎球菌多糖体ワクチン)は、肺炎球菌による髄膜炎を含む重症感染症の予防に広く用いられています。小児から高齢者まで接種対象となります。
国試ポイント
細菌性髄膜炎の主要な原因菌と、それらを予防するためのワクチンの知識を問う問題です。特に、公衆衛生上重要なワクチンで予防可能な感染症に関する理解が求められます。
混同注意
髄膜炎の原因菌全般と、ワクチンで予防可能な髄膜炎原因菌とを混同しやすい。特に、新生児髄膜炎の原因菌である大腸菌やB群溶血レンサ球菌はよく知られているため、ワクチンがないことを知らずに選択してしまう可能性があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、主要な細菌性髄膜炎の原因菌をまず想起し、その上でそれらに対する有効なワクチンが存在するかどうかを判断する必要があります。特に、定期接種に含まれるワクチンで予防できる病原体を優先して確認する視点が重要です。
関連知識
細菌性髄膜炎の病態、各原因菌の疫学、小児ワクチンプログラム、渡航医学におけるワクチン(髄膜炎菌ワクチンなど)。