サルコイドーシスの活動性マーカーはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第71回臨床検査技師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
サルコイドーシスは全身性の炎症性疾患で、特に類上皮細胞肉芽腫の形成を特徴とします。この類上皮細胞肉芽腫はアンギオテンシン変換酵素 (ACE) を産生することが知られており、血清ACE値はサルコイドーシスの活動性と相関することが多くの研究で示されています。そのため、診断時や治療効果のモニタリングにおいて、活動性マーカーとして広く用いられています。
選択肢ごとの解説
- 1. プロカルシトニンは主に細菌感染症の重症度や治療効果のモニタリングに用いられるマーカーであり、サルコイドーシスの活動性とは関連が薄いです。正しくは:プロカルシトニンは細菌性敗血症の診断や重症度評価に用いられるマーカーです。選びやすい理由:炎症反応を示すマーカーであるため、漠然とした炎症性疾患と混同しやすいかもしれません。混同注意:CRPや血沈などの一般的な炎症マーカー。
- 2. 心臓型脂肪酸結合蛋白 (H-FABP) は心筋虚血や心筋障害の早期マーカーとして知られており、サルコイドーシスの活動性を示すものではありません。正しくは:心臓型脂肪酸結合蛋白 (H-FABP) は心筋梗塞などの心筋障害の診断に用いられるマーカーです。選びやすい理由:サルコイドーシスは心臓にも病変をきたすことがあるため、心疾患関連マーカーであるH-FABPと関連があるように感じるかもしれません。混同注意:トロポニンTやBNP/NT-proBNPなどの心臓マーカー。
- 3. デオキシピリジノリンは骨代謝回転、特に骨吸収のマーカーであり、骨粗鬆症などの骨疾患の評価に用いられます。サルコイドーシスの活動性とは直接関連しません。正しくは:デオキシピリジノリンは骨吸収マーカーとして骨粗鬆症などの骨疾患の診断や治療効果の判定に用いられます。選びやすい理由:サルコイドーシスでは高カルシウム血症を伴うことがあり、漠然と骨代謝に関連する疾患であるため、このマーカーが関連すると誤解しやすいかもしれません。混同注意:オステオカルシンやALPなどの骨形成マーカー。
- 4. 正解。サルコイドーシスでは類上皮細胞肉芽腫でアンギオテンシン変換酵素 (ACE) が産生されるため、血清ACE値はサルコイドーシスの活動性マーカーとして広く用いられます。特に病勢が活動期にある場合に高値を示すことが多いです。正しくは:この選択肢は正しいです。選びやすい理由:特になし。これは主要な知識です。混同注意:特になし。サルコイドーシスの活動性マーカーとしてのACEは重要な知識です。
- 5. N-アセチルグルコサミニダーゼ (NAG) は腎尿細管障害のマーカーとして知られており、腎臓の損傷を評価する際に用いられます。サルコイドーシスの活動性を示す直接的なマーカーではありません。正しくは:N-アセチルグルコサミニダーゼ (NAG) は腎尿細管障害の評価に用いられるマーカーです。選びやすい理由:サルコイドーシスでは腎臓に病変が生じることもあるため、腎関連マーカーが選択肢にあると迷う可能性があります。混同注意:クレアチニンクリアランスやβ2-ミクログロブリンなどの他の腎機能マーカー。
国試ポイント
サルコイドーシスに関連する検査マーカーの知識が問われています。特に病態生理と特定の検査値の関連性を理解しているかが重要です。
混同注意
他の炎症性疾患や自己免疫疾患のマーカー、あるいは一般的な臓器障害マーカーと混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
サルコイドーシスの活動性マーカーとしてACE以外の他の候補(可溶性IL-2受容体など)や、各選択肢のマーカーがどのような疾患で変動するかを問う問題が出る可能性があります。
関連知識
サルコイドーシスの診断基準、症状(両側肺門リンパ節腫脹、高カルシウム血症、ブドウ膜炎など)、治療法(ステロイドなど)。