Aさん(75歳、女性)は、腰部脊柱管狭窄症と診断されており、要介護1、障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-1である。Aさんが介護保険による貸与を受けられる福祉用具はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
介護保険における福祉用具の貸与は、利用者の要介護度や日常生活自立度によって対象品目が定められています。Aさんは日常生活自立度判定基準A-1であり、これは『屋内での歩行は概ね自立しているが、屋外での移動に一部介助が必要』な状態を指します。この状態において、歩行能力の維持・向上や安全な移動を支援する『歩行器』は貸与対象となります。一方、車椅子や特殊寝台(電動ベッド)はより重度の状態(BランクやCランク)で貸与が認められることが多く、入浴用椅子は貸与ではなく特定福祉用具販売の対象です。
選択肢ごとの解説
- 1. 車椅子は、日常生活自立度判定基準BまたはCに該当する方が主に貸与対象となります。A-1は屋内での歩行は可能で、屋外での移動に一部介助が必要な状態を指し、通常は車椅子の常時利用は想定されません。正しくは:屋外での移動に常時介助が必要な場合や、屋内外での移動に全介助が必要な場合に貸与対象となります。選びやすい理由:脊柱管狭窄症で歩行が困難な場合、移動手段として車椅子をイメージしやすいですが、介護保険の貸与基準を考慮する必要があります。混同注意:『歩行器』と『車椅子』の介護保険貸与基準の違い。
- 2. 正解。歩行器は、日常生活自立度判定基準Aランクの方でも、歩行能力の維持・向上や移動の支援のために貸与対象となります。腰部脊柱管狭窄症による歩行困難があるA-1のAさんにとって、歩行の安定を助ける歩行器は適切な福祉用具です。
- 3. 電動ベッド(特殊寝台)は、日常生活自立度判定基準BまたはCに該当し、自力での起居動作が困難な場合に主に貸与対象となります。A-1は屋内での移動は自立しているため、通常は電動ベッドの貸与対象とはなりません。正しくは:寝返りや起き上がりに介助が必要な場合(Bランク)や、寝たきりで移動に全介助が必要な場合(Cランク)に貸与対象となります。選びやすい理由:高齢者の介護でよく使われるイメージがあるため、脊柱管狭窄症で腰に負担がかかることを考慮すると、安楽な体位保持のために必要だと誤解しやすいです。混同注意:『歩行器』と『電動ベッド』の介護保険貸与基準の違い。
- 4. 入浴用椅子は、特定福祉用具販売の対象品目であり、レンタル(貸与)ではなく購入費が支給される形になります。介護保険の貸与対象となる福祉用具ではありません。正しくは:入浴用椅子は『特定福祉用具販売』の対象であり、介護保険の給付は購入費用として支給されます。選びやすい理由:脊柱管狭窄症で入浴動作が困難になることを考えると、必要だと判断しやすいですが、貸与ではなく販売品である点が誤りです。混同注意:『福祉用具貸与』と『特定福祉用具販売』の区別。
国試ポイント
介護保険制度における福祉用具貸与の対象品目と、障害高齢者の日常生活自立度判定基準(寝たきり度)の関連を問う問題です。特に、Aランクの対象となる福祉用具、B・Cランクの対象となる福祉用具、そして貸与と販売の区別を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
福祉用具貸与と特定福祉用具販売の区別、および各福祉用具がどの程度の自立度で利用可能か。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、まず利用者の日常生活自立度(A-1、B-2など)を確認し、その自立度で貸与対象となる主要な福祉用具を思い出す。次に、各選択肢の福祉用具が貸与品か販売品かを区別する。
関連知識
介護保険法、介護保険における福祉用具貸与・特定福祉用具販売の対象品目、障害高齢者の日常生活自立度判定基準(寝たきり度)A・B・Cランクの定義。