成人の鼠径ヘルニアで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
鼠径ヘルニアは解剖学的に、下腹壁動脈を基準として外側を通る「外鼠径ヘルニア」と内側を通る「内鼠径ヘルニア」に分類されます。この分類は疾患の理解において重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。鼠径ヘルニアは、ヘルニア嚢が下腹壁動脈の外側を通るか内側を通るかによって外鼠径ヘルニアと内鼠径ヘルニアに大別されます。これは解剖学的分類として正しいです。
- 2. 鼠径ヘルニアは男性に圧倒的に多く、男女比は約9:1とされています。正しくは:患者さんの男女比は男性に多く、約9:1です。選びやすい理由:一般的な疾患では男女差がないものも多いため、混同しやすいかもしれません。混同注意:他の一般的な疾患の男女比
- 3. 鼠径ヘルニアは、むしろ肥満や便秘、慢性的な咳など、腹圧が上昇する状態の患者に多く発生する傾向があります。痩せていること自体が直接のリスク因子ではありません。正しくは:肥満や腹圧が上昇する状態の人に多く見られます。選びやすい理由:他の疾患で「痩せている人に多い」という知識があると、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:他の疾患の好発因子
- 4. 鼠径ヘルニアは自然治癒することはなく、嵌頓などの合併症のリスクがあるため、診断された場合は手術が唯一の根治的治療法です。保存療法は一時的な対症療法に過ぎません。正しくは:原則として手術的治療が行われます。選びやすい理由:手術を伴わない疾患も多いため、一般的に「保存的治療」という選択肢は魅力的に見えるかもしれませんが、鼠径ヘルニアにおいては誤りです。混同注意:他の疾患の治療方針、あるいは鼠径ヘルニアにおける術前の対症療法
国試ポイント
鼠径ヘルニアの基本的な分類(内鼠径ヘルニアと外鼠径ヘルニア)、好発因子、そして治療原則について問う問題です。特に治療法については、「手術が必須」という点を理解しているかが重要です。
混同注意
鼠径ヘルニアの分類(内・外)と、大腿ヘルニアなど他の腹壁ヘルニアとの鑑別。また、小児と成人の鼠径ヘルニアの病態や治療方針の違い。
次に同じ論点が出たら
鼠径ヘルニアの病態生理、合併症(特に嵌頓・絞扼)、具体的な手術方法(メッシュ法など)に関する知識が問われる可能性があります。
関連知識
鼠径部の解剖(下腹壁動脈、深鼠径輪、浅鼠径輪)、ヘルニアの種類(嵌頓ヘルニア、絞扼性ヘルニア)、腹圧上昇の原因(便秘、慢性咳嗽、排尿困難など)。