Aさん(70歳、男性)は神経因性膀胱のため、膀胱留置カテーテルを挿入し在宅療養を開始することになった。Aさんが行う膀胱留置カテーテルの管理で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
神経因性膀胱で膀胱留置カテーテルを使用している場合、外出前に蓄尿バッグを空にすることは、尿の逆流を防ぎ、感染リスクを低減し、快適な活動を維持するために不可欠です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。外出時に蓄尿バッグの容量が一杯になると、尿の逆流やカテーテルの牽引による不快感、感染リスクの増大につながるため、外出前には必ず尿を破棄し、清潔を保つことが適切です。正しくは:この選択肢は正しい記述です。選びやすい理由:外出中に蓄尿バッグが満タンになることを避け、活動の自由度を確保するための基本的な管理方法です。混同注意:尿量が多い状態での移動は、カテーテルへの負担や不衛生につながることを理解していれば、この選択肢が正しいと判断できます。
- 2. 膀胱留置カテーテルは、尿道への負担を軽減し、カテーテルの屈曲や抜去を防ぐため、通常は腹部(下腹部)または大腿の外側に固定します。大腿の内側に固定すると、圧迫による皮膚トラブルや尿道への牽引が起こりやすくなる可能性があります。正しくは:カテーテルは、尿道の屈曲を避けるために腹部または大腿の外側に固定する。選びやすい理由:カテーテルを固定すること自体は正しい行為ですが、その固定位置が不適切です。固定位置の知識が曖昧だと誤って選んでしまう可能性があります。混同注意:カテーテルの固定部位は、尿道の解剖学的構造とカテーテルによる負担を最小限にする目的で決定されます。大腿の内側は不適切な位置です。
- 3. 蓄尿バッグに遮光カバーをかける必要性は通常ありません。尿の色や性状を観察し、異常の早期発見に努めるため、透明な状態を保つことが重要です。遮光は特定の薬剤(例:光分解されやすい薬剤)を輸液する場合に用いられますが、蓄尿バッグには適用されません。正しくは:蓄尿バッグは、尿の性状を観察できるよう透明な状態を保つ。選びやすい理由:薬液の管理などで遮光が必要な場面があるため、混同する可能性があります。しかし、これは蓄尿バッグには該当しません。混同注意:尿の観察は、感染症や脱水の兆候を把握するための重要な情報源であり、遮光するとそれが困難になります。
- 4. カテーテルと蓄尿バッグの接続は、通常は感染リスクを避けるためにむやみに外すべきではありません。しかし、蓄尿バッグの交換時や、特定のケアを行う際には一時的に接続を外す必要があります。絶対に外さないという表現は不適切です。正しくは:カテーテルと蓄尿バッグの接続は、必要な場合(例:バッグ交換時)を除いて外さない。選びやすい理由:感染予防の観点から接続を外さないことが重要であるという理解は正しいですが、「決して」という強い否定語が誤りです。必要な場合には外すこともあるため、この極端な表現に注意が必要です。混同注意:閉鎖式ドレナージシステムの原則を理解していれば、不必要な開放は避けるべきですが、適切な状況下での開放が必要であることを理解する必要があります。
国試ポイント
膀胱留置カテーテルの基本的な管理方法(特に在宅看護における注意点)と、感染予防、合併症予防に関する知識が問われています。カテーテルの固定部位、蓄尿バッグの管理、接続部の取り扱いなど、具体的なケア方法の理解が重要です。
混同注意
各選択肢が、カテーテル管理における「正しいこと」の一部を含んでいるため、表現の細部や限定的な状況に惑わされやすいです。特に、「絶対に」「決して」といった強い表現には注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
患者がカテーテル関連の合併症(例:発熱、尿混濁)を示した場合の初期判断と報告、および適切な看護介入。
関連知識
閉鎖式導尿システムの原則、感染予防策、尿路感染症の症状と対応、カテーテル関連尿路感染症(CAUTI)の予防。