僧帽弁狭窄症について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
僧帽弁狭窄症では、左心房から左心室への血液の流出が阻害されるため、左心房内に血液がうっ滞し、結果として左心房内圧が上昇します。この圧上昇は、さらに肺静脈を経て肺高血圧症を引き起こすこともあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 僧帽弁狭窄症は、弁口が狭くなる状態を指します。正しくは:弁口面積が狭小化する。選びやすい理由:「狭窄」という言葉の直接的な意味を誤解すると逆に捉えてしまう可能性がある。混同注意:僧帽弁閉鎖不全症(逆流により弁口が広がる印象を受ける場合があるが、狭窄とは異なる病態)
- 2. 正解。僧帽弁が狭くなると、左心房から左心室への血液の流れが妨げられ、左心房に血液が滞留するため、左心房内圧が上昇します。
- 3. 僧帽弁狭窄症では、左心房圧の上昇が肺に影響し、呼吸困難や動悸などが主な症状です。狭心痛は通常、冠動脈疾患に多く見られ、僧帽弁狭窄症で直接的に頻繁に合併する症状ではありません。ただし、重症化すると肺高血圧症から右心不全に至り、心拍出量低下により間接的に狭心痛様の症状を呈することもありますが、一般的ではありません。正しくは:呼吸困難や動悸を合併することが多い。選びやすい理由:心臓病一般の症状として狭心痛を連想しやすいため。混同注意:大動脈弁狭窄症(狭心痛を合併しやすい)、冠動脈疾患
- 4. 僧帽弁狭窄症の主な原因はリウマチ熱の後遺症(リウマチ性心疾患)による弁膜の線維化や石灰化であり、先天性の尖化は稀です。先天性の弁膜症もありますが、僧帽弁狭窄症の典型的な原因ではありません。正しくは:リウマチ熱の後遺症が原因となることが多い。選びやすい理由:先天性の心疾患の知識と混同しやすい。混同注意:先天性心疾患一般、特に先天性大動脈弁狭窄症
- 5. 僧帽弁狭窄症で聴取される心雑音(拡張期ランブル)は、心尖部(通常は第5肋間鎖骨中線内側)で聴取されます。胸骨右縁第2肋間は、大動脈弁領域の聴診部位です。正しくは:心尖部で拡張期ランブルを聴取する。選びやすい理由:心雑音を聴取する場所に関する知識があるが、弁膜症の種類と場所を混同しやすい。混同注意:大動脈弁狭窄症の心雑音(収縮期駆出性雑音、胸骨右縁第2肋間)
国試ポイント
僧帽弁狭窄症の病態生理、主な症状、心音聴取部位に関する基本的な理解が問われています。特に、弁の狭窄による血流動態の変化と、それによって生じる症状や身体所見を結びつけて考える能力が必要です。
混同注意
僧帽弁閉鎖不全症との鑑別、他の弁膜症(大動脈弁狭窄症など)との症状・聴診部位の混同。
次に同じ論点が出たら
同様の問題では、症状(呼吸困難、動悸)、合併症(心房細動、肺高血圧症)、心電図・胸部X線所見、治療法について問われる可能性が高いです。
関連知識
心電図所見(左心房負荷、心房細動)、胸部X線所見(左心房拡大、肺うっ血)、超音波検査による診断、治療法(薬物療法、弁形成術、弁置換術)。