上位運動ニューロン徴候および下位運動ニューロン徴候の有無について表に示す。下位運動ニューロン徴候ありなし上位運動ニューロン徴候ありabなしcd筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉において正しいのはどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、上位運動ニューロンと下位運動ニューロンが同時に変性する疾患であるため、両方の徴候を呈します。これは、大脳皮質の錐体細胞や脳幹・脊髄の運動ニューロンが選択的に障害されることによって生じる混合型麻痺です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。筋萎縮性側索硬化症(ALS)は上位運動ニューロンと下位運動ニューロンの両方が障害されるため、上位運動ニューロン徴候と下位運動ニューロン徴候の両方を呈します。表では「a」が上位運動ニューロン徴候あり、下位運動ニューロン徴候ありに該当します。選びやすい理由:ALSの病態を理解していれば、正しい選択肢として自然に選べます。混同注意:他の運動ニューロン疾患や脊髄疾患
- 2. 選択肢bは「上位運動ニューロン徴候あり、下位運動ニューロン徴候なし」に該当します。ALSでは通常、下位運動ニューロンも障害されるため、この選択肢は誤りです。正しくは:上位運動ニューロン徴候と下位運動ニューロン徴候の両方がある「a」が正しい。選びやすい理由:上位運動ニューロン徴候が目立つ場合や、疾患の理解が不十分な場合に選ばれる可能性があります。混同注意:純粋な上位運動ニューロン障害(例:脳卒中による片麻痺)
- 3. 選択肢cは「上位運動ニューロン徴候なし、下位運動ニューロン徴候あり」に該当します。ALSでは通常、上位運動ニューロンも障害されるため、この選択肢は誤りです。正しくは:上位運動ニューロン徴候と下位運動ニューロン徴候の両方がある「a」が正しい。選びやすい理由:下位運動ニューロン徴候が優位な場合や、疾患の理解が不十分な場合に選ばれる可能性があります。混同注意:純粋な下位運動ニューロン障害(例:脊髄性筋萎縮症、急性灰白髄炎)
- 4. 選択肢dは「上位運動ニューロン徴候なし、下位運動ニューロン徴候なし」に該当します。ALSは運動ニューロンが障害される疾患であるため、両方の徴候がないことはありません。したがって、この選択肢は誤りです。正しくは:上位運動ニューロン徴候と下位運動ニューロン徴候の両方がある「a」が正しい。選びやすい理由:ALSでない状態と混同する可能性は低いですが、疾患の基本を理解していない場合に誤って選ばれる可能性も考えられます。混同注意:正常な状態または他の神経疾患
国試ポイント
筋萎縮性側索硬化症(ALS)が上位運動ニューロンと下位運動ニューロンの両方の徴候を呈する疾患であることを理解する。
混同注意
上位運動ニューロンのみの障害(例:脳卒中による片麻痺)や下位運動ニューロンのみの障害(例:急性灰白髄炎)と混同しやすいが、ALSは両者の混合型である点が特徴。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合は、ALSの病態生理が上位・下位運動ニューロンの広範な変性であることを念頭に、両方の徴候が存在する選択肢を選ぶ。
関連知識
上位運動ニューロン徴候には痙縮、深部腱反射亢進、病的反射(バビンスキー反射など)が、下位運動ニューロン徴候には筋力低下、筋萎縮、線維束性収縮、深部腱反射減弱〜消失が含まれる。ALSの初期症状は様々であり、四肢の筋力低下や構音障害、嚥下障害から始まることが多い。