Aちゃん(生後10か月)は、それまで機嫌よく過ごしていたが、夕方から突然不機嫌になり、15〜20分ごとに激しく泣いては、泣き止むことを繰り返した。Aちゃんは夕食の離乳食を食べず哺乳もしなかったが、嘔吐したため21時に保護者と救急病院を受診した。担当医師は保護者に、腸重積症が疑われるためグリセリン浣腸を行って便性を確認する、と説明した。体温は37.1°Cであった。 Aちゃんへの腹部超音波検査の結果、腸重積症の診断が確定し、静脈内注射による鎮静下で高圧浣腸が行われることになった。看護師が一連の処置の準備をするにあたり、最も重要な物品はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
高圧浣腸が静脈内注射による鎮静下で行われる場合、鎮静薬により呼吸抑制が発生するリスクがあります。そのため、患者の呼吸状態を継続的にモニタリングすることが不可欠です。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)モニターは、酸素飽和度をリアルタイムで表示し、呼吸状態の変化を早期に察知するために最も重要な物品となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 高圧浣腸では、カテーテル挿入をスムーズにするために潤滑ゼリーを使用しますが、患者の安全管理に直接関わるモニタリング機器ほど緊急性や重要性は高くありません。正しくは:患者の安全管理に直接関わるモニタリング機器の方がより重要です。選びやすい理由:浣腸処置で使用するため必要物品であることは確かですが、最も重要ではありません。混同注意:浣腸と聞いてすぐに連想される物品ですが、鎮静下の処置における最重要物品ではありません。
- 2. 処置後に排便がある可能性を考慮して準備しておくべきですが、鎮静下での処置中に最も優先される安全管理物品ではありません。正しくは:患者の安全管理に直接関わるモニタリング機器の方がより重要です。選びやすい理由:処置後の清潔保持のために必要となるものですが、処置中の安全確保が最優先です。混同注意:処置後のケア物品として必要ですが、処置中の患者の状態監視とは優先順位が異なります。
- 3. 嘔吐の可能性に備えて準備することもありますが、鎮静下での処置における呼吸抑制のリスク管理には直接関与しません。経口摂取がないため、必要性は低いと考えられます。正しくは:鎮静下での呼吸抑制のリスク管理に直接関与するモニタリング機器の方がより重要です。選びやすい理由:鎮静薬による嘔吐のリスクを考慮するかもしれませんが、経皮的動脈血酸素飽和度モニターに比べると優先度は低いです。混同注意:嘔吐対策として頭に浮かびやすいですが、腸重積症の治療において直接的な関係性は薄いです。
- 4. 正解。静脈内注射による鎮静下で処置が行われる場合、呼吸抑制のリスクが伴います。経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)モニターは、患者の酸素飽和度をリアルタイムで監視し、呼吸状態の異常を早期に発見するために最も重要な物品です。正しくは:これは最も重要な物品です。選びやすい理由:処置に必要な多くの物品の一つに過ぎないと考えるかもしれませんが、鎮静下の安全管理において最も重要です。混同注意:様々な処置物品がある中で、どの安全管理器具が最も重要か判断に迷うかもしれません。
国試ポイント
静脈内鎮静下での処置における患者の安全管理、特に呼吸状態のモニタリングの重要性を理解しているかが問われています。基本的な医療処置だけでなく、それに伴うリスク管理についても知識が必要です。
混同注意
処置に直接使用する物品(潤滑ゼリー、おむつ)と、患者の安全管理に関わる物品(モニター)を混同しやすい。鎮静下での処置における最優先事項は患者のバイタルサイン管理であることを理解する必要があります。
次に同じ論点が出たら
この処置中にSpO2が低下した場合、看護師はどのような初期対応をとるべきか。
関連知識
鎮静薬の種類と副作用、小児への鎮静薬投与時の注意点、バイタルサインモニタリングの重要性、腸重積症の治療法(高圧浣腸、手術)と合併症。