二分脊椎で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
二分脊椎の患者さんの移動能力、特に歩行能力の評価には、Hofferの分類が広く用いられています。この分類は、脊髄損傷のレベルとそれに伴う下肢の運動麻痺の程度から、歩行装具の使用状況や独立歩行の可否などを分類するものです。
選択肢ごとの解説
- 1. 二分脊椎の神経症状は脊髄の損傷部位より下位に発生するため、通常は下肢に障害が見られます。上肢の障害は稀です。正しくは:下肢機能の障害を併発することがよく見られます。選びやすい理由:一般的な先天性疾患と誤解し、全身性の障害を想起してしまう可能性があるため。混同注意:脳性麻痺やその他の神経疾患のように、上肢にも広範な機能障害が見られる疾患と混同する可能性があります。
- 2. 二分脊椎の病変部位は腰仙部が最も多いとされています。胸椎レベルは比較的稀です。正しくは:腰仙部での発現が最も多いです。選びやすい理由:脊椎の構造上、どの部位にも発生しうるという漠然とした知識から、特定の部位に限定されないと考えてしまう可能性があるため。混同注意:脊椎の解剖学的知識や他の脊髄疾患の好発部位に関する知識と混同する可能性があります。
- 3. 脊髄髄膜瘤は、脊髄の一部が髄膜とともに体外に突出しており、神経組織が直接障害を受けているため、必ず神経症状(麻痺、感覚障害、膀胱直腸障害など)を伴います。正しくは:脊髄髄膜瘤の場合、必ず神経学的症状が現れます。選びやすい理由:髄膜瘤が皮膚で覆われている場合など、見た目の重症度から神経症状が少ないと誤解する可能性があるため。混同注意:無症状の潜在性二分脊椎(脊椎閉鎖不全)や髄膜瘤(脊髄は突出しない)と混同する可能性があります。
- 4. 正解。Hofferの分類は、二分脊椎患者の運動麻痺の程度に基づいた移動能力(歩行能力)を評価する一般的な指標であり、リハビリテーションの分野で広く活用されています。混同注意:他の疾患や機能障害に特化した様々な評価スケールと混同する可能性があります。
- 5. 脊髄係留症候群は成長に伴い脊髄が牽引されることで症状が出現するため、学童期以降や思春期、成人期に症状が顕在化することが多いです。2~3歳は乳幼児期であり、まだ発症が少ない時期です。正しくは:脊髄係留症候群の発症は、学童期以降や思春期、成人期に多く見られます。選びやすい理由:成長期に症状が出やすいという点で、幼少期全体を指すものと誤解する可能性があるため。混同注意:二分脊椎の診断時期(出生時や乳幼児健診)と、脊髄係留症候群の症状発現時期を混同する可能性があります。
国試ポイント
二分脊椎における病態、合併症、好発部位、そして評価方法に関する基本的な知識が問われています。特に、特定の評価スケールがどの疾患や状態に用いられるかという知識は重要です。
混同注意
二分脊椎の各病型(潜在性二分脊椎、髄膜瘤、脊髄髄膜瘤)ごとの特徴、および脊髄係留症候群の発症時期や症状については、混同しやすいポイントです。また、Hofferの分類のような専門的な評価スケールは、他の疾患で用いられる評価スケールと区別して覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、二分脊椎の好発部位や各病型の特徴、代表的な合併症、そして移動能力だけでなく、排泄機能や認知機能といった多岐にわたる側面で用いられる評価スケールについても問われる可能性があります。
関連知識
二分脊椎の病型とその臨床症状(例:脊髄髄膜瘤では神経症状が必発)、好発部位(腰仙部)、合併症(水頭症、排泄障害など)、そしてリハビリテーションにおける評価(Hofferの分類、MMTなど)や介入(装具療法、排泄管理など)に関する知識。脊髄係留症候群の定義、症状、治療。