コンピューターゲームを用いた統合失調症患者の認知リハビリテーションはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
NEAR (Neuropsychological Educational Approach to Cognitive Remediation) は、統合失調症患者の認知機能障害に特化したリハビリテーションプログラムであり、コンピューターゲームを用いた個別トレーニングを特徴としています。患者さん一人ひとりの認知機能の課題に合わせて、注意力、記憶力、遂行機能などを改善することを目指します。
選択肢ごとの解説
- 1. IPSは個別就労支援プログラムであり、統合失調症患者の就労を支援することを目的としていますが、コンピューターゲームを用いた認知リハビリテーションではありません。正しくは:IPSは就労支援プログラムです。選びやすい理由:統合失調症の支援プログラムの一つとして知られているため、混同しやすいかもしれません。混同注意:認知リハビリテーションと就労支援プログラム
- 2. MCTは思考バイアスを特定し修正することを目的としたグループ形式の心理教育的介入ですが、コンピューターゲームを主体とした認知リハビリテーションではありません。これは主にグループディスカッションや課題を通して行われます。正しくは:MCTは思考バイアスに焦点を当てた心理教育的介入です。選びやすい理由:「認知」という言葉が含まれるため、認知リハビリテーションと誤解しやすいかもしれません。混同注意:認知機能リハビリテーションと心理教育的介入
- 3. 正解。NEARは、統合失調症患者の認知機能障害を改善するために開発されたプログラムで、コンピューターゲームや課題を用いた個別セッションを通じて、記憶力、注意集中力、遂行機能などの向上を目指します。リハビリテーション目標を患者さんと共同で設定し、その達成に向けてゲームを効果的に活用します。
- 4. SCITは、統合失調症患者の社会認知能力(他者の感情や意図を理解する能力など)を向上させるためのグループ介入プログラムであり、主にロールプレイングやディスカッションを通じて行われます。コンピューターゲームは主な要素ではありません。正しくは:SCITは社会認知能力の向上を目指すグループ介入プログラムです。選びやすい理由:「認知」という言葉や「トレーニング」という言葉から、認知リハビリテーションの一種だと考えてしまうかもしれません。混同注意:広義の認知療法とコンピューターゲームを活用した認知リハビリテーション
- 5. SSTは、日常生活や社会生活に必要な技能(会話、問題解決、対人関係など)を習得・向上させることを目的とした行動療法的なアプローチです。ロールプレイングやモデリングを通じて行われ、コンピューターゲームを用いた認知リハビリテーションとは異なります。正しくは:SSTは社会生活技能の訓練プログラムです。選びやすい理由:統合失調症の治療法として広く知られているため、関連性があるように感じてしまうかもしれません。混同注意:認知機能リハビリテーションと社会生活技能訓練
国試ポイント
統合失調症の治療法に関する知識、特に認知機能リハビリテーションの種類と内容を正確に理解しているかが問われています。各プログラムの略語と内容を紐付けて覚えることが重要です。
混同注意
各選択肢はすべて統合失調症に関連する介入法ですが、目的や介入方法が異なります。特に「認知」という言葉を含むMCTやSCITと混同しやすいですが、コンピューターゲームを主体とする点に注目することが鑑別の鍵です。
次に同じ論点が出たら
次に類似の問題が出た場合、まず『コンピューターゲームを用いた認知リハビリテーション』というキーワードに注目し、その特徴に合致するプログラムを選択します。他の選択肢がどのような介入であるかを理解していると、消去法でも正答にたどり着きやすくなります。
関連知識
統合失調症の治療法には、薬物療法、精神療法(認知行動療法、家族療法など)、SST、作業療法、就労支援など多岐にわたります。認知機能リハビリテーションはその中でも重要な位置を占めており、各プログラムの特徴を理解しておく必要があります。