病気の解説
統合失調症
別名:スキゾフレニア、セネストパチー、パラフレニー、分裂病
受診の目安
統合失調症の症状が強くなる・日常生活に支障が出る・経過や治療に不安があるときは、精神科に相談してください。通院中の方は自己判断で治療を中断しないでください。
基本
概要
統合失調症は、遺伝的要因と環境的要因が複合して発症すると考えられている病気です。外的要因としては生活ストレスや物質使用(特にマリファナ)が誘因になる場合があるとされますが、主な原因は生物学的な変化にあるとされ、素因がある人に起こりやすいと理解されています。発症のリスクは家族歴によって高くなることが示唆されています。
主な症状
統合失調症の症状は個人差があります。突発的に出現することもあれば、数日から数週間、あるいは長い時間をかけて現れることがあります。主な症状には妄想や幻覚などの精神症状をはじめ、思考の混乱や奇妙な行動、認知機能の低下が含まれます。日常生活の調整や対人関係、仕事などの機能に影響が出ることが多いです。
主な症状
陽性症状には妄想や幻覚、支離滅裂な思考・発言、奇異な行動が含まれます。妄想には他者に自分が何かされていると信じるものなどがあり、幻覚は現実には聞こえない声を聞くことなどが挙げられます。
主な症状
解体症状として、思考障害や奇異な行動がみられることがあります。思考が支離滅裂になったり、子どもっぽい行為や不適切な行動が現れることがあります。
主な症状
陰性症状には感情表現の低下、話す量の減少、喜びを感じにくくなる快感消失、他者との関わりへの興味の低下、行動意欲の低下などがあります。これらは日常生活の意欲や目的の喪失につながることがあります。
検査と診断
診断
診断は医師の評価と病歴・症状の総合的な判断に基づきます。特徴的な症状が2つ以上で、そのうち1つが妄想・幻覚・支離滅裂な発言のいずれかで、社会的機能が著しく低下し、これらの症状が少なくとも6か月続く場合などが基準となることがあります。物質使用や内科疾患、神経疾患の可能性を検査で確認することもあります。
治療
治療
治療には抗精神病薬、リハビリテーションと地域支援、精神療法、専門領域間の連携が含まれます。早期発見・早期治療が重要で、薬物療法を継続することが再発予防につながると考えられています。家族教育や心理教育も支援として役立つことがあります。
使われる薬
抗精神病薬は妄想・幻覚・思考の混乱を軽減するのに有効です。副作用として眠気や筋肉のこわばり、振戦、遅発性ジスキネジア、体重増加、不穏などが起こることがあります。第2世代抗精神病薬は、筋肉のこわばりや振戦などの副作用が比較的少ないとされています。
経過と生活
経過・予後
予後は個人差が大きく、長期的には改善がみられる場合もあれば、再発を繰り返して後遺症が残るケースもあります。日常生活を再び同程度に送れる人は少なく、全体として回復には幅があります。良好な予後をもたらす要因としては発症が急であることや治療を早く始めること、認知機能障害が軽度であることなどが挙げられます。
精神科で扱うほかの病気
国家試験での出題
医療系の国家試験で、この病気に関係して出題された過去問です(学生・受験生向け)。
出典
参考: MSD Manuals 家庭版(日本語)(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)
この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。