アルコール依存症の患者の離脱症状を示す発言はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
アルコール離脱症状とは、アルコール摂取を中断または減量した際に現れる一連の身体的・精神的症状群を指します。発汗、振戦、不眠、吐き気、不安、幻覚などが含まれ、これらを軽減するために再度飲酒する行為が「迎え酒」です。選択肢3の発言は、発汗という離脱症状を迎え酒で抑えようとしている状況を示しており、典型的な離脱症状を反映しています。
選択肢ごとの解説
- 1. これは飲酒問題への自覚を示していますが、直接的な離脱症状ではありません。依存症患者が抱くことの多い自己認識の一つです。正しくは:離脱症状は、アルコール摂取を中断または減量した際に生じる身体的・精神的症状を指します。選びやすい理由:飲酒問題への言及であるため、依存症の文脈では関連があるように見えます。混同注意:依存症の認識段階と離脱症状を混同する可能性があります。
- 2. これは過剰な飲酒による日常生活への影響(問題行動)を示していますが、離脱症状そのものではありません。二日酔いはアルコール摂取後の直接的な影響です。正しくは:離脱症状は、アルコールが体内から抜ける過程で起こる症状です。選びやすい理由:飲酒による問題行動として、アルコール依存症の診断基準には含まれるため、関連があるように感じられます。混同注意:飲酒による直接的な身体的影響(二日酔い)と、アルコールが切れた際に起こる離脱症状を混同する可能性があります。
- 3. 正解。発汗などの不快な身体症状がアルコールの摂取によって改善されるという発言は、『迎え酒』の典型的な行動であり、これはアルコールの離脱症状(振戦、発汗、不安など)を一時的に抑えるために、再びアルコールを摂取しようとする強い欲求の現れです。
- 4. これは飲酒問題による家族関係の悪化や、周囲からの指摘に対する反発を示しており、アルコール依存症に関連する社会的・心理的問題ですが、離脱症状ではありません。正しくは:離脱症状は、身体的な依存によってアルコール摂取を中断・減量した際に現れる一連の身体的・精神的症状です。選びやすい理由:家族関係の問題はアルコール依存症の症状の一つであり、患者の周囲への言動として関連があるように見えます。混同注意:依存症による対人関係の問題と、身体的依存に基づく離脱症状を混同する可能性があります。
- 5. これは耐性の形成を示しており、アルコール依存症の診断基準の一つですが、直接的な離脱症状ではありません。耐性とは、同じ効果を得るために必要なアルコール量が増加することです。正しくは:離脱症状は、アルコール摂取をやめた際に発生する身体的・精神的な不快な症状群です。選びやすい理由:耐性の形成はアルコール依存症の重要な特徴であるため、関連があるように見えます。混同注意:耐性と離脱症状、あるいはアルコール依存症の他の診断基準と離脱症状を混同する可能性があります。
国試ポイント
アルコール依存症の離脱症状と、その他の関連症状(問題行動、耐性、精神症状など)を正確に区別できるかが問われています。特に「迎え酒」が離脱症状を緩和する行動であることを理解しているか重要です。
混同注意
アルコール依存症の診断基準に含まれる様々な症状(問題飲酒、耐性、精神症状、社会的問題)と離脱症状を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、他の代表的な離脱症状(振戦、幻覚、痙攣など)の具体例を問う問題や、離脱症状の重症度に応じた治療介入について問われる可能性があります。
関連知識
アルコール依存症の診断基準(DSM-5など)、離脱症状の具体的な内容(振戦せん妄、幻覚、痙攣など)、アルコール関連問題の全体像。