先天性心疾患の中で頻度が高いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第59回作業療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
心室中隔欠損症は、先天性心疾患の中で最も発生頻度が高い疾患です。心室間の壁に穴が開いているため、左心室から右心室への血液のシャントが生じ、心不全や肺高血圧症を引き起こす可能性があります。発生頻度に関する知識は、小児の心疾患を理解する上で基本的な情報となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 三尖弁狭窄症は先天性心疾患の中では比較的稀な疾患であり、全体の数パーセント以下に留まります。正しくは:三尖弁狭窄症は、心室中隔欠損症と比較するとその頻度は非常に低いです。選びやすい理由:弁膜症という点で心臓の構造に関わる病気であるため、詳細な頻度を知らないと選択肢として考慮してしまう可能性があります。混同注意:肺動脈狭窄症や大動脈弁狭窄症など、他の弁膜症との頻度の違いを混同しやすいです。
- 2. 動脈管開存症は先天性心疾患の中でも比較的頻度が高い疾患の一つですが、心室中隔欠損症ほどではありません。一般的には2番目か3番目に多いとされています。正しくは:動脈管開存症は、特に未熟児によく見られますが、先天性心疾患全体における頻度では心室中隔欠損症に次ぐ程度です。選びやすい理由:動脈管開存症も確かに高頻度で認められるため、正確な順位を知らないと選んでしまう可能性があります。特に未熟児の医療現場では頻繁に遭遇する疾患です。混同注意:心室中隔欠損症や心房中隔欠損症との相対的な頻度を混同しやすいです。
- 3. 肺動脈狭窄症も先天性心疾患の一つですが、心室中隔欠損症や心房中隔欠損症と比較すると頻度は低いです。全先天性心疾患の数パーセント程度を占めるとされています。正しくは:肺動脈狭窄症は、全先天性心疾患における発生頻度では上位ではありません。選びやすい理由:心臓の主要な血管に関わる弁膜症であるため、他の弁膜症との頻度の違いを意識していないと誤って選んでしまうかもしれません。混同注意:大動脈弁狭窄症や三尖弁狭窄症といった、他の弁膜症との相対的な頻度を混同しやすいです。
- 4. 正解。心室中隔欠損症(VSD)は、多くの疫学調査において最も頻繁に発生する先天性心疾患とされており、全先天性心疾患の約20%から30%を占めると言われています。
- 5. 心房中隔欠損症(ASD)は、先天性心疾患の中では比較的頻度が高い方ですが、最も多い心室中隔欠損症ほどではありません。一般的には、心室中隔欠損症に次いで2番目、あるいは動脈管開存症と同程度の頻度とされています。正しくは:心房中隔欠損症は、全先天性心疾患の約10%から15%を占めると言われています。選びやすい理由:「中隔欠損」という言葉から心室中隔欠損症と似た疾患であり、これも頻度が高いことは事実であるため、最も多い疾患として選びやすいです。混同注意:心室中隔欠損症との相対的な頻度を混同しやすいです。
国試ポイント
先天性心疾患の各病態の概念、症状、治療だけでなく、「発生頻度」という疫学的な知識も問われることがあります。特に、最も頻度の高い疾患や、主要な疾患については正確に把握しておく必要があります。
混同注意
動脈管開存症や心房中隔欠損症も比較的頻度が高い先天性心疾患であるため、これらと心室中隔欠損症の相対的な頻度の順位を混同しやすい傾向があります。
次に同じ論点が出たら
この論点が出題された場合、心室中隔欠損症に次いで頻度の高い動脈管開存症や心房中隔欠損症に関する詳細な病態や特徴を問う問題が出ることが考えられます。また、重篤なチアノーゼ性心疾患(例:ファロー四徴症、完全大血管転位症)の知識も重要になります。
関連知識
先天性心疾患の分類(チアノーゼ性/非チアノーゼ性)、各疾患の病態生理と循環動態への影響、主な症状(例:チアノーゼ、多呼吸、体重増加不良)、理学療法や作業療法における小児への関わり方。