骨形成不全症で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
骨形成不全症は、骨脆弱性が特徴の遺伝性疾患であり、全身性の結合組織障害を伴うことがあります。この疾患では、内耳の骨構造にも異常が生じやすいため、伝音性難聴や感音性難聴といった聴覚障害を合併する頻度が高いことが知られています。これは疾患の重要な合併症の一つとして認識されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 骨形成不全症は、主にI型コラーゲン遺伝子の変異によって引き起こされる遺伝性疾患です。遺伝的要因が深く関与しており、非遺伝性ではありません。正しくは:遺伝性疾患です。選びやすい理由:「遺伝性」という言葉で難しく感じ、安易に「関係がない」を選んでしまう可能性があります。また、まれな疾患であるため、具体的な遺伝様式まで知らないと判断に迷うかもしれません。混同注意:特定の外傷や後天的な要因による骨疾患と混同する可能性があります。
- 2. 正解。骨形成不全症の患者さんでは、内耳の奇形や耳硬化症のような病変が原因で、伝音性難聴や感音性難聴を合併する頻度が高いことが知られています。これは主要な合併症の一つです。正しくは:正答のため修正不要。選びやすい理由:合併症の多様性から、特定の合併症の有無に自信が持てない場合があります。混同注意:他の遺伝性疾患の合併症と混同する可能性や、骨病変以外の症状を見落とす可能性があります。
- 3. 骨形成不全症の主な症状の一つとして、反復する骨折の結果、四肢や体幹に高度な変形(例:長管骨の彎曲、脊柱側弯症)が生じやすいことが挙げられます。変形はむしろ特徴的な症状です。正しくは:四肢・体幹の変形が頻繁に認められます。選びやすい理由:骨折が主症状であるという認識から、変形そのものは直接的でないと誤解する可能性があります。しかし、骨折が繰り返されることで変形は進行します。混同注意:骨折のみに注目し、その結果生じる骨の構造的変化である変形を見落とす可能性があります。
- 4. 骨形成不全症における骨折の発生頻度は、一般的に乳幼児期から小児期にかけて最も高く、成長期を過ぎる思春期以降は減少傾向にあります。これは骨密度の変化や活動性の低下などが影響します。正しくは:骨折の頻度は乳幼児期から小児期で高い傾向があります。選びやすい理由:思春期の活動性から骨折リスクが高まる一般論と混同しやすいですが、骨形成不全症の病態における骨折頻度のピークは小児期です。混同注意:一般的な骨折の好発年齢や、加齢による骨粗鬆症による骨折リスクの上昇と混同する可能性があります。
- 5. 骨形成不全症の発生頻度は出生約2万人に1人程度とされ、出生1,000人あたり1〜2人ほど多くはありません。正しくは:出生10,000~20,000人に1人程度の割合です。混同注意:数字の正確な記憶がないため、他の疾患の発生頻度や、適当な数字に惑わされる可能性があります。
国試ポイント
骨形成不全症は、理学療法士国家試験において、その病態、主要症状、合併症、リハビリテーションに関する知識が問われることが多い疾患です。特に、骨折の頻度、骨変形、青色強膜、聴覚障害といった特徴的な症状や合併症については正確な知識が求められます。類縁疾患や他の遺伝性疾患との鑑別、および各ライフステージでの注意点も重要です。
混同注意
骨粗鬆症やビタミンD欠乏性くる病など、他の骨脆弱性を示す疾患と症状の一部が似ているため混同しやすいです。また、他の遺伝性結合組織疾患(例:マルファン症候群、エーラス・ダンロス症候群)の合併症と混同する可能性もあります。
次に同じ論点が出たら
今後、骨形成不全症に関する問題が出題された場合、疾患の分類(重症度)、青色強膜や歯牙形成不全などの他の特徴的な症状の有無、各病型ごとの予後や注意点、およびリハビリテーション介入における具体的な禁忌事項や配慮事項(例:運動負荷の調整、体位変換時の注意)が問われる可能性があります。また、遺伝カウンセリングの重要性や、成人期以降の生活の質の維持に向けた介入についても理解しておく必要があります。
関連知識
骨形成不全症の分類(Sillence分類など)、主要遺伝子(COL1A1, COL1A2)、青色強膜、歯牙形成不全(象牙質形成不全)、脊柱側弯症、脆弱性骨折への対応(装具療法、骨折予防、運動療法)、ビスフォスフォネート製剤などの薬物療法。