骨形成不全症で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
骨形成不全症は骨が脆弱であるため、脊椎の圧迫骨折が頻発しやすく、結果として脊柱の変形、特に側弯症を二次的に引き起こしやすい特徴があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 骨形成不全症で合併するのは強膜炎ではなく、強膜の菲薄化による青色強膜です。これは結合組織の異常に起因します。正しくは:強膜の菲薄化により青色強膜を呈することがあります。選びやすい理由:「強膜」というキーワードが出ているため、関連があるように見えてしまうかもしれません。混同注意:「強膜炎」と「青色強膜」はどちらも眼に関する症状ですが、病態が全く異なります。
- 2. 骨形成不全症は、多くの場合、I型コラーゲン遺伝子(COL1A1, COL1A2など)の変異によって引き起こされる遺伝性疾患です。常染色体優性遺伝が最も一般的です。正しくは:遺伝性疾患であり、多くは常染色体優性遺伝形式をとります。選びやすい理由:遺伝性疾患に関する知識が曖昧だと、どちらでもないと判断してしまう可能性があります。混同注意:先天性疾患と遺伝性疾患の区別が曖昧な場合、遺伝性ではないと誤解するかもしれません。
- 3. 骨形成不全症に直接的な視覚障害の合併は一般的ではありません。聴覚障害(難聴)は合併しやすい症状ですが、視覚障害は主要な症状ではありません。正しくは:聴覚障害(難聴)を合併することがあります。選びやすい理由:青色強膜のような眼の症状があるため、視覚障害にもつながると考えてしまうかもしれません。混同注意:聴覚障害(難聴)と視覚障害を混同したり、その他の先天性疾患の症状と混同したりする可能性があります。
- 4. 正解。骨形成不全症の患者は骨が脆く、脊椎の圧迫骨折や変形を起こしやすいため、二次的に側弯症を合併することが非常に多いです。正しくは:脊柱側弯症は骨形成不全症の患者によく見られる二次的な合併症です。選びやすい理由:複数の合併症がある中で、特徴的なものを正確に覚えているかが問われます。混同注意:単なる骨折の頻発と、脊椎の変形による側弯症との関連性を見落とすことがあるかもしれません。
- 5. 骨形成不全症の治療には、骨吸収を抑制し骨密度を増加させるビスホスホネート製剤が主に使用されます。ステロイドは骨形成を抑制する作用があるため、骨形成不全症の治療には通常用いられず、むしろ骨粗鬆症を悪化させる可能性があります。正しくは:治療にはビスホスホネート製剤が有効です。選びやすい理由:他の疾患でステロイドが有効な場合があるため、安易に選んでしまう可能性があります。混同注意:骨に関する疾患、炎症性疾患など、ステロイドが使用される病態と混同しがちです。
国試ポイント
骨形成不全症の主要な病態生理、合併症、および治療に関する基本的な知識を問う問題です。特に、遺伝形式、結合組織の脆弱性による全身症状(青色強膜、難聴、歯牙の異常など)、骨脆弱性に伴う二次的な骨格変形、および治療薬の選択について理解しているかが重要となります。
混同注意
青色強膜と強膜炎、視覚障害と聴覚障害、遺伝性疾患と非遺伝性疾患の区別、ステロイドの骨代謝への影響とビスホスホネート製剤の作用。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、骨形成不全症の遺伝形式、主要な合併症(青色強膜、難聴、歯牙形成不全、脊柱側弯症など)、および治療薬(ビスホスホネート)の具体的な作用機序を深く理解しているかを確認すると良いでしょう。また、他の先天性骨疾患(例:軟骨無形成症、マルファン症候群)との鑑別点も問われる可能性があります。
関連知識
骨形成不全症の診断基準(Sillence分類など)、I型コラーゲンの構造と機能、ビスホスホネート製剤の作用機序、小児の側弯症の原因と治療、遺伝カウンセリング。