統合失調症において予後が良いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
統合失調症において、予後が良いとされる要因には、女性であること、比較的高い年齢での発症、急性発症、陽性症状が主であること、明確な発症誘因の存在などが挙げられます。選択肢5の「明らかな発症誘因の存在」は、急性発症と関連しやすく、病識や治療へのアクセスにつながりやすいため、予後良好因子とされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 一般的に、女性の方が男性に比べて統合失調症の予後が良いとされています。これは、女性ホルモンの保護的な作用や、男性に比べて発症年齢が遅いことなどが関係していると考えられています。正しくは:女性であること選びやすい理由:性別が予後に影響することを知っていても、どちらが良いか混乱する場合があります。混同注意:性差による予後の違い
- 2. 統合失調症は、比較的高い年齢(例:30歳以降)で発症した方が、若年(思春期〜青年期)での発症に比べて予後が良い傾向があります。若年発症は、脳の発達への影響が大きく、症状も重くなりがちだからです。正しくは:比較的高齢での発症選びやすい理由:若年で発見・治療すれば予後が良いと誤解しがちです。混同注意:早期発見・早期治療の一般原則と、疾患特性としての発症年齢の影響
- 3. 統合失調症は、急激に発症する方が、潜行性(徐々に進行)に発症する場合よりも予後が良いとされています。潜行性発症の場合、病識が得られにくく、症状が慢性化しやすい傾向があります。正しくは:急性的な発症選びやすい理由:ゆっくり発症する方が身体に負担がかからず予後が良いように感じるかもしれません。混同注意:発症様式と予後の関連性
- 4. 陰性症状(意欲低下、感情鈍麻、自閉など)が強いほど、予後は不良となる傾向があります。陰性症状は、社会機能の低下に直結し、治療への反応も陽性症状に比べて得られにくいためです。正しくは:陰性症状が軽度であるか、陽性症状が主であること選びやすい理由:陽性症状(幻覚・妄想)のほうが重篤に見えるため、陰性症状の重さを軽視しがちです。混同注意:陽性症状と陰性症状の区別と、それぞれの予後への影響
- 5. 正解。統合失調症では、心理社会的ストレスなどの明確な発症誘因(きっかけ)がある場合、誘因が不明な場合よりも予後が良いとされています。これは、誘因が特定できることで、急性発症しやすい傾向があり、また治療介入もしやすいためと考えられます。選びやすい理由:発症誘因があること自体がマイナス要因と捉えられがちですが、統合失調症の予後に関しては逆の影響があります。混同注意:ストレスがない方が良いという一般的な認識と、特定の精神疾患におけるストレス誘因の有無が予後に与える影響
国試ポイント
統合失調症の予後因子に関する知識が問われています。特に、一般的な認識とは異なる傾向を示す項目(発症誘因の有無、発症様式、発症年齢など)を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
精神疾患全般における早期発見・早期治療の原則と、統合失調症の特性に基づく予後因子の区別。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合は、統合失調症の予後良好因子・不良因子について、性別、発症年齢、発症様式、症状のタイプ(陽性・陰性)、病前の社会適応、治療への反応性といった多角的な視点から問われる可能性があります。
関連知識
統合失調症の症状(陽性症状、陰性症状、認知機能障害)、病型分類、治療法(薬物療法、精神療法、作業療法)、リハビリテーションに関する知識。