水俣病の原因物質はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
水俣病は、工場から排出されたメチル水銀(有機水銀の一種)が原因で発生した公害病です。汚染された魚介類を摂取することで、中枢神経系が障害され、感覚障害、運動失調、視野狭窄などの症状を引き起こします。
選択肢ごとの解説
- 1. カドミウムは水俣病の原因ではありません。カドミウム汚染はイタイイタイ病の主要な原因物質として知られています。正しくは:カドミウムはイタイイタイ病の原因物質である。選びやすい理由:四大公害病の一つであるイタイイタイ病の原因物質であるため、公害病に関する知識が曖昧だと選択してしまう可能性がある。混同注意:他の四大公害病の原因物質(水俣病: 有機水銀、イタイイタイ病: カドミウム、四日市ぜんそく: 亜硫酸ガス、新潟水俣病: 有機水銀)
- 2. 鉛は水俣病の原因物質ではありません。鉛は鉛中毒の原因物質であり、中枢神経系や末梢神経系、腎臓などに影響を及ぼします。正しくは:鉛は鉛中毒の原因物質である。選びやすい理由:重金属であるため、水俣病のような重金属汚染による疾患と関連があるように感じやすい。混同注意:他の重金属中毒の原因物質(水銀、カドミウム、ヒ素など)
- 3. マンガンは水俣病の原因物質ではありません。過剰なマンガン摂取はマンガン中毒を引き起こし、パーキンソン病に似た神経症状を呈することがあります。正しくは:マンガンはマンガン中毒の原因物質である。選びやすい理由:微量金属であるため、水銀のような重金属と混同して選択肢としてありうると思ってしまう可能性がある。混同注意:他の微量金属の過剰摂取による中毒症状
- 4. 正解。水俣病は、工場排水に含まれる有機水銀が魚介類を通じて人体に蓄積され、中枢神経系に障害を引き起こす公害病です。特にメチル水銀が原因物質とされています。
- 5. 有機リンは水俣病の原因物質ではありません。有機リン系化合物は農薬や神経ガスなどに含まれ、コリンエステラーゼ阻害作用により、神経毒性を示します。正しくは:有機リンは有機リン中毒の原因物質である。選びやすい理由:有機水銀と語感が似ているため、誤って選択してしまう可能性がある。混同注意:有機水銀、あるいは他の神経毒性を持つ化学物質(農薬など)
国試ポイント
日本の四大公害病とその原因物質、および主要な症状は、理学療法士国家試験において基本的かつ重要な知識として頻繁に問われます。原因物質と疾患名を正確に結びつけることが求められます。
混同注意
四大公害病の原因物質(イタイイタイ病のカドミウム、四日市ぜんそくの亜硫酸ガスなど)との混同。また、有機水銀と無機水銀の違い、およびその毒性の違いも理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後同じ論点が出た場合、各公害病の『原因物質』だけでなく、『発生地域』や『主な臨床症状』、あるいは『疾患の経過や予後』まで踏み込んで理解しているかが問われる可能性があります。
関連知識
四大公害病(水俣病、新潟水俣病、イタイイタイ病、四日市ぜんそく)の原因物質、発生地域、主な症状。水銀中毒の症状(中枢神経障害、感覚障害、運動失調など)。