「62歳の女性。主訴は腰痛。立位で腰椎の前弯が強く、骨盤が前傾している。膝関節のアライメントの異常はみられなかった。」 伸長し弱化している筋として最も適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
大殿筋は股関節伸展・外旋を担う重要な筋ですが、座位時間が長い現代生活では伸長位での弱化(伸長性弱化)を起こしやすいです。特に骨盤前傾が続くと伸長され、ハムストリングスや脊柱起立筋の代償が起こりやすくなります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。大殿筋は座位姿勢の継続などにより、股関節が屈曲位で維持されることが多く、伸長位で弱化しやすい代表的な筋です。
- 2. 大腰筋は股関節屈筋群の一つであり、座位時間の延長などにより短縮し、過緊張状態になりやすい筋です。伸長し弱化するのではなく、短縮し過活動になることが多いです。 正しくは:短縮し、過活動になっている筋として適切。
- 3. 大腿直筋は股関節屈曲と膝関節伸展を担う二関節筋です。股関節の過度な屈曲位での保持や、骨盤前傾の姿勢が続くと、短縮し過活動になりやすい筋の一つです。 正しくは:短縮し、過活動になっている筋として適切。
- 4. 大腿筋膜張筋は股関節屈曲・外転・内旋を担い、特に骨盤前傾や内股姿勢で短縮しやすく、過活動になりやすい筋です。伸長し弱化する筋ではありません。 正しくは:短縮し、過活動になっている筋として適切。
国試ポイント
骨盤のアライメントと筋力低下・短縮の関係性を理解することが重要です。特に現代人に多い姿勢不良に伴う筋のアンバランス(交叉症候群など)は頻出テーマです。
混同注意
短縮し過活動になりやすい筋(例:大腰筋、大腿直筋、大腿筋膜張筋など)と、伸長され弱化しやすい筋(例:大殿筋、腹筋群など)の区別を明確にすることです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た際は、患者の姿勢(特に骨盤のアライメント)や日常生活習慣(座位時間など)から、筋の短縮・伸長、過活動・弱化を判断する視点を持つことです。
覚え方
今後同様の問題が出た際は、患者の姿勢(特に骨盤のアライメント)や日常生活習慣(座位時間など)から、筋の短縮・伸長、過活動・弱化を判断する視点を持つことです。
対になる知識
短縮し過活動になりやすい筋(例:大腰筋、大腿直筋、大腿筋膜張筋など)と、伸長され弱化しやすい筋(例:大殿筋、腹筋群など)の区別を明確にすることです。
関連知識
下位交差症候群では、大腰筋と脊柱起立筋が短縮し、大殿筋と腹筋群が伸長・弱化するという特徴的な筋のアンバランスが見られます。上位交差症候群との対比も重要です。