胸郭出口症候群に最も関与するのはどれか。
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出典:公益財団法人東洋療法研修試験財団ホームページ(過去の試験問題等)。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
胸郭出口症候群は、鎖骨と第1肋骨の間、あるいは前斜角筋と中斜角筋の間などの狭い隙間で腕神経叢や鎖骨下動静脈が圧迫されることで生じる症候群である。特に第1肋骨は、斜角筋や鎖骨との位置関係から、これらの神経血管束の通り道において重要な解剖学的構造物であり、その異常(例えば、形態異常や挙上)が圧迫の原因となりやすい。
選択肢ごとの解説
- 1. 胸骨は胸郭出口症候群の直接的な圧迫部位とはならない。胸骨は胸郭の前面中央に位置し、肋骨や鎖骨と関節を形成するが、神経血管束の通過路の狭窄には直接関与しない。 正しくは:胸骨ではなく、第1肋骨や鎖骨、斜角筋、小胸筋などが胸郭出口の構成要素として関与する。
- 2. 大胸筋は胸郭出口症候群の直接的な圧迫部位とはならない。大胸筋は胸壁の表面に位置し、上肢の運動に関与するが、腕神経叢や鎖骨下血管が通過する胸郭出口の狭窄には通常関与しない。 正しくは:大胸筋ではなく、小胸筋が過外転症候群(小胸筋症候群)の原因となることがある。小胸筋は大胸筋よりも深層に位置し、烏口突起から第3〜5肋骨に付着する。
- 3. 正解。第1肋骨は、鎖骨とともに肋鎖間隙を形成し、また斜角筋が付着する重要な骨である。この第1肋骨と鎖骨の間で鎖骨下動静脈や腕神経叢が圧迫される肋鎖症候群や、斜角筋と第1肋骨の間で圧迫される斜角筋症候群など、胸郭出口症候群の主要な原因となる解剖学的部位であるため、最も関与すると言える。
- 4. 胸鎖乳突筋は頸部の筋肉であり、胸鎖乳突筋が関与する神経絞扼は、主に大耳介神経や小後頭神経など、胸郭出口とは異なる部位で生じる。胸郭出口症候群の直接的な圧迫には関与しない。 正しくは:胸鎖乳突筋ではなく、前斜角筋と中斜角筋が腕神経叢を挟み込むことで斜角筋症候群を引き起こすことがある。
国試ポイント
胸郭出口症候群の原因となる解剖学的部位と、各症候群(斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群)の具体的な圧迫部位を理解すること。
混同注意
胸郭出口症候群は、症状が類似する他の疾患(例:頸椎椎間板ヘルニア、手根管症候群)と混同されやすいが、圧迫部位が異なる。また、胸郭出口症候群の中でも、どの部位で圧迫が生じているかによって分類される(斜角筋症候群、肋鎖症候群、過外転症候群など)が、これらすべてにおいて第1肋骨が関与する可能性が高い。
次に同じ論点が出たら
次に同論点が出た場合は、胸郭出口症候群の各サブタイプ(斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群)における具体的な圧迫部位を詳細に確認し、その中で最も共通して関与する解剖学的構造を判断する。
覚え方
次に同論点が出た場合は、胸郭出口症候群の各サブタイプ(斜角筋症候群、肋鎖症候群、小胸筋症候群)における具体的な圧迫部位を詳細に確認し、その中で最も共通して関与する解剖学的構造を判断する。
対になる知識
胸郭出口症候群は、症状が類似する他の疾患(例:頸椎椎間板ヘルニア、手根管症候群)と混同されやすいが、圧迫部位が異なる。また、胸郭出口症候群の中でも、どの部位で圧迫が生じているかによって分類される(斜角筋症候群、肋鎖症候群、過外転症候群など)が、これらすべてにおいて第1肋骨が関与する可能性が高い。
関連知識
胸郭出口症候群の検査法(Wrightテスト、Adsonテスト、Edenテストなど)、症状(しびれ、痛み、筋力低下、冷感など)、治療法(保存療法、手術療法)。斜角筋、鎖骨、小胸筋などの解剖学的構造との関連性も重要。