骨格筋の収縮と弛緩のメカニズムについて正しいのはどれか。
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正解は3番
解説
筋が弛緩する際、筋形質中のカルシウムイオンは筋小胞体に汲み戻される。このカルシウムポンプによる逆輸送にはATPの加水分解エネルギーが直接必要である(能動輸送)。
選択肢ごとの解説
- 1. ミオシン頭部がアクチンフィラメントに結合すること自体にATPは直接必要ない(結合には結合部位の露出が必要)。ATPが直接必要となるのは、結合したミオシン頭部が首を振る(パワーストローク)際や、結合を断ち切る解離の段階である。
- 2. 筋細胞膜(サルコレマ)での活動電位の発生は、ナトリウムチャネルやカリウムチャネルを介したイオンの受動的な移動(膜電位の変化)によるもので、ATPは直接消費されない。
- 3. 正解。筋が弛緩する際、筋形質中のカルシウムイオンは筋小胞体に汲み戻される。このカルシウムポンプによる逆輸送にはATPの加水分解エネルギーが直接必要である(能動輸送)。
- 4. 筋小胞体からのカルシウムイオンの放出は、チャネル(リアノジン受容体など)の開口によるものであり、ATPの直接消費を伴わない。
国試ポイント
筋収縮・弛緩の各プロセスでATPがどこで消費されるかを問う問題。特に「筋小胞体へのカルシウムイオンの再取り込み(弛緩時)」と「ミオシンの首振り(収縮時)」におけるATPの役割がねらわれる。
覚え方
筋肉の「シカン(弛緩)」にはATPが「サイコウ(再こう=再取り込み)」に必要!
対になる知識
ATP消費=カルシウムポンプによる筋小胞体への再取り込み、ミオシン頭部の運動(パワーストローク)、ミオシンとアクチンの解離 / ATP非消費=活動電位の発生、筋小胞体からのカルシウム放出、ミオシンとアクチンの結合
関連知識
骨格筋の弛緩時には、筋小胞体膜に存在するCa2+-ATPase(SERCA)がアデノシン三リン酸(ATP)を消費して、細胞質内のカルシウムイオンを筋小胞体内に能動輸送により逆回収する。このカルシウムイオンの汲み出しに直接ATPが必要となる。