病気の解説

がん悪液質

別名:癌悪液質

まず相談する診療科がん治療科(腫瘍内科・外科)
この解説の項目6項目

受診の目安

がん悪液質が気になる・症状が続く・繰り返す・だんだん強くなるときや、不安があるときは、がん治療科(腫瘍内科・外科)を受診してください。

基本

概要

がん悪液質は、がんの進行に伴って筋肉量が持続的に減っていく状態です。体重減少のほか、食欲不振や倦怠感といった症状を伴います。がん悪液質では、筋肉の分解や安静時のエネルギー消費が増えることがあり、がんの種類や進行度によって起こりやすさや進行のパターンはさまざまです。多くの進行がん患者で認められるとされ、生活の質の低下や治療への影響があると考えられています。

主な症状

特徴的な症状には体重減少や食欲不振があります。全身の炎症により筋肉や脂肪が分解され、食欲が抑えられることが原因の一つとされます。悪液質に伴う栄養不良では、筋肉の分解促進や脂質の分解、インスリンの働きの低下など、代謝の乱れが関係していると説明されています。進行すると栄養不良が改善されにくくなることがあるとされています。

病態

がん悪液質の仕組みには、がん細胞から放出される炎症性サイトカインの影響や、脳のホルモンを調節する部位の異常などが関係していると考えられています。さまざまな伝達物質を介した炎症の現れが悪液質につながる可能性も指摘されています。

検査と診断

診断

がん悪液質には、前悪液質、悪液質、不応性悪液質の3段階があります。病気の種類や状態によってパターンが異なるため、介入のタイミングを見極めることが重要です。炎症の指標として血液中のCRP値の測定が、体重減少や生活の質の低下、生存期間の短縮と関連することが報告されています。

治療

治療

治療は全身的な炎症を抑える薬物治療、栄養療法、運動療法、心理的・社会的な介入を組み合わせて行われます。早期の栄養サポートで進行の抑制や栄養不良の改善につながる可能性があります。前段階の状態では栄養サポートを開始することもあります。不可逆的悪液質の状態では栄養療法の効果が限定的とされ、治療方針は個々の状態に合わせて決められます。なお、日本ではこれまでがん悪液質を適応とする薬剤はなく、薬物療法だけで完結するケースは少なく、栄養療法や運動療法との併用が重視されています。最近、グレリン様作用薬のアナモレリンが治療薬として登場しています。

がん治療科(腫瘍内科・外科)で扱うほかの病気

出典

参考: Medical Note(出典の事実をもとに medimichi が患者向けに再構成)

この記事は一般的な医療情報の解説で、診断・治療を目的としたものではありません。気になる症状があるときは、自己判断せず医療機関を受診してください。緊急時は 119 / 医療機関へ。